内容説明
2009年夏の政権交代選挙から10年夏の参議院選挙まで、日本政治の混迷のすがたを一冊で詳細に活写しつつ、自民党の崩壊を歴史的に検証し、新しい局面への胎動もあわせて描いた力作。
目次
政権交代時代の希望と失望
戦後自民党に刻み込まれた「終焉コード」
民主党迷走というドラマ
戦後自民党興亡史
「二大政党」「政界再編」はイリュージョンなのか
「終わりの始まり」の先にある未来
著者等紹介
森省歩[モリセイホ]
社会評論家、ジャーナリスト。1961年北海道えりも町生まれ。85年慶應義塾大学文学部仏文科卒。出版社勤務を経て92年に独立。以後、月刊誌や週刊誌を中心に幅広いテーマで記事を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
3
二大政党制。これは、幻想でしかないのか、という問いが最後の方で書かれる。そして、これらに不満な層を取り込むために、第三極とか第四極とか言い出している。民主主義は少数意見を尊重し、いきなり多数決、賛否を問うわけではない。過程重視の結果、賛否があるが、数の論理で通してきたのがこれまでの政治手法であった。政権交代して3年。賞味期限が切れるか、どうか。首相3名の裏切りが、今の政治不信を深めてしまった責任は大きい。福澤諭吉の「民情一新」は英国の二大政党制が書かれている(237ページ~)という。あれかこれか、だけか?2012/12/07
despair@色々痛い
1
現在の政治に興味がある人なら是非読むべき一冊。筆者が主張している事も面白いし、当たっているように個人的には思う。2010/09/13
T_Galnel
0
自民党政権の崩壊から、菅政権の参院選敗北までを概観したのち、自民党政権がなぜ崩壊したかに迫っている。北岡伸一の「自民党」等の著作と比べると・・・・。2011/06/13
ceskepivo
0
著者は、戦後自民党が終焉したのは、そのレゾン・デートルである「高度経済成長」が幕を閉じた時期であり、自民党への失望が民主党への期待に転化されただけと(245頁)指摘。確かに、高度経済成長期であれば、「富の分配」だけを考えていれば良かったが、経済成長が望めなくなれ「(国家の)富の増加」を考えなければならない。これは、国民に我慢を強いるものであり、政治的リーダーの質が問われる。本書は、戦後政治の大きな流れをつかむには良い本。「エピローグ」で「中間層」の重要性を訴えているが、次作では、この点を掘り下げてほしい。2010/09/23
KBOSN
0
高度経済成長の終わりが自民党政治の終焉に繋がった、との主張に同意。国民の関心事は経済が一番。2019/04/15
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