出版社内容情報
世界地図からその名が消えかけている間宮海峡。厳寒の地で北方民族と生きた謎多き人物の素顔とは。200年の時を経て現役探検家が足跡をたどる。
内容説明
世界地図からその名が消えかけている間宮海峡。厳寒の地に乗り込み、多様な民族と過ごした林蔵の真の偉業とは。発見から200年、現役の探検家がその足跡をたどりつつ、探検の意義を問う。
目次
第1章 探検家の揺りかご
第2章 サハリン追跡
第3章 失われたデレンを求めて
第4章 アムール漂流
第5章 持ち去られた古地図
第6章 血族
エピローグ 旅の途中で
著者等紹介
高橋大輔[タカハシダイスケ]
1966年、秋田市生まれ。探検家、作家。「物語を旅する」というテーマをかかげ、フィクションとノン・フィクションの接点を求めて世界各地の物語、伝説、昔話、神話の現場へ旅を重ねている。2005年にはロビンソン・クルーソー島国際探検隊でエクスペディション・リーダー(探検隊長)を務め、実在したロビンソン・クルーソーの住居跡を発見した。王立地理学協会(本部:英国・ロンドン)、探検家クラブ(本部:米国・ニューヨーク)双方のフェロー会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
45
著者は探検家!高橋大輔氏。スケートはしない(たぶん)。間宮海峡発見者、間宮林蔵の足跡を現地に辿る。樺太と大陸の関係、島か半島かは1800年台初頭になっても謎のまま。ラ・ペルーズ(仏)などの探検家も調査に挑むも確証得られず。幕命を受けた林蔵は二度目の踏査で海峡の存在を確認。先住民の中に入り二年越しの辛苦の末に。その後、大陸に渡りアムール河を遡上、満州仮府デレンに達し清朝官吏と会い、朝貢交易の様子を見る。著者も現在のサハリンの他、ハバロフスクからアムール河を下りデレン(推定)の先まで。彼の地は未だ秘境の如し。2019/01/08
KF
15
間宮林蔵と言えば間宮海峡を連想する日本人は多いのではないかと思うが、改めて高校生用の日本史教科書を確認すると「幕府が樺太と対岸を探査させた」のみの扱い。とても物足りない。何か偉大な大仕事を成し遂げた一冊と期待して読んでみたが、必要以上に筆者本人の苦労話が目立ち残念な気持ちになった。取材であれば語学の手配は必須。ロシアとは別にオランダに取材に行く場面があるが資料を求める際に言葉が殆ど出て来ないのでは、お笑いのバラエティ番組のような印象。重要な調査であり、後ろ盾を整えて臨んでいただきたかった。極めて残念。2025/09/19
カツ
7
昔も今も極東ロシアを旅するという事はそれだけで大変な大冒険なんだという事がよく分かった。よく無事に帰って来られたものだ。2019/04/09
スプリント
7
間宮林蔵の探検した痕跡をたどる著者の探検行がとても面白かったです。間宮林蔵とシーボルトとの因縁など始めて知ることもあり勉強になりました。2016/01/30
まさむね
5
ウォツカが金として使えるシーンが印象的。2009/03/17