出版社内容情報
日本は、うつとの戦争状態に入った! 自身もうつを抱える著者があえて直言する“日本人総うつ論”。低成長時代を生き抜く知恵がここに。
内容説明
誰もがうつになりうる時代となった。医者は治ると言うが本当なのか?うつは低成長時代を迎えた日本の必然なのか?自身も10年の治療歴を持つ著者が記す、掛け値なしの危機的状況。
目次
第1章 うつ大国日本の今―相も変わらぬ光景が繰り広げられている
第2章 うつバブルに群がる人々―精神科医すらなってしまう時代がきた
第3章 企業と自衛隊のメンタルヘルス対策―行政にはどこまで期待できるか?
第4章 頑張れば頑張るほどうつになる―日本の風土病なのだろうか!?
第5章 自助努力こそが必要だ―患者たちの甘えの構造
第6章 うつとはスローライフの実践である―私流解消法指南
著者等紹介
上野玲[ウエノレイ]
1962年東京都生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、医療や福祉の取材を主に手がけるジャーナリストとして活動を開始。35歳の時にうつが発症。以来、通院・治療を続けている。「NPOうつコミュニティ」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
6
うつ病によって起こる最も大きな問題は,自殺である.統計上はそれは単なる自殺として処理されるのかもしれない.しかし,その原因の何割かはうつ病による病死といえるものもあるだろう.そのような事態にならないようにするためにも,うつ病に関する知識を社会全体で共有する事は意味があるだろう.2011/11/23
issy
3
うつ病を取り巻く問題点を具体例を用いて指摘し、更にその背景として昔ながらの日本社会のメンタリティの影響を説く。社会の偏見や企業・行政の不備無策を非難する一方、患者自身も「うつ」に逃げ込むのでなく社会に出て行く努力が必要と主張する。厳しくはあるが、著者自身のうつ経験を踏まえてのリアリティあるアドバイスであろう。2010/06/21
Humbaba
2
うつはとてもつらいものである.その病気自体の辛さもあるが,周囲から理解されにくいという別の辛さもある.昔と比べれば理解も進んだが,だからといって全員が充分な理解を持てるようになる日が来るという保証は全くない.2012/03/06
みぃ姉
1
読み手の精神状態によっては反発を招きかねないとは思うけれど、「うつ病であっても、社会性を失ってはいけない」という趣旨には賛成です。追い込みすぎが良いとは思いませんが、生きていくために一定の厳しさは必要だと思います。2011/01/15
yshigeru
0
うつは日本の風土病か? うつ病者も社会性をもつべし。2009/08/06