中公新書ラクレ
進化しすぎた日本人

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  • サイズ 新書判/ページ数 286p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121501912
  • NDC分類 469
  • Cコード C1245

出版社内容情報

若者の「ポイ捨て」はなぜ? 親が子離れをうまくできなくなったワケは? 現代日本の日常生活は奇異な振る舞いの数々に満ち溢れている。でも、同じ「日本人たちの行動」を生物学の観点から捉えなおしてみると……。サル学の第一人者が、少子化や花粉症、ひきこもる若者など、現在のさまざまな問題を取り上げ、大学生レベルの生物学をやさしく講義しながら“21世紀日本の真の姿”を解読していく。生物学の入門書であり、かつ、「ほんとうの人間らしさ」を考える啓蒙書としても必読の一冊。「絶滅への道」をひた走りだしたわれわれ日本人への処方箋とは、はたして?

内容説明

若者の「ポイ捨て」はなぜ?親が子離れできなくなったワケは?現代人の奇異な振る舞いの数々も、生物学の観点から見れば必然だった。サル学の第一人者が説く「人間らしさ」回復術。

目次

第1部 絶滅に向かう日本人(生物進化が示す競争の実態―子孫を残すことこそ生物の使命である;暴走する少産多保護―小さな「きょうだいサイズ」は自立不全を招く ほか)
第2部 サルの中の人間性(集団生活で社会性を学ぶ―群れて知る生き方のテクニック;資源争奪の中でもリーダー論―自然に養われるリーダーシップとフォロワーシップ ほか)
第3部 清潔病と自己ペット化(貧乏時代を忘れた末の生活習慣病と清潔病―私たちの体には人類五〇〇万年の歴史が刻み込まれている;ポイ捨て文化の必然―高密度の人口が作った新しい難題 ほか)
第4部 われわれの心は人間らしさを取り戻せるか(一夫一妻社会の成立―対等になったのなら同等の責任を負わなければならない;知能の発達は社会生活から始まる―人間形成は物作りより社会性が大事 ほか)

著者等紹介

杉山幸丸[スギヤマユキマル]
1935年生まれ。58年東京教育大学理学部卒業。63年京都大学大学院理学研究科修了。理学博士。京都大学霊長類研究所助教授を経て87年教授。96~99年同所長。97~2001年日本霊長類学会会長。2000年東海学園大学人文学部教授。04年3月まで学部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bunryu

11
作者は霊長類と人類を比較しながら今の日本社会を批判的に分析している。人間は生物であり、自分の遺伝子を残すため生きている。男性の場合はより多くの相手により多くの自分の子供を生んでもらうのが至上である。知人の超お金持ち、グルメで美味しい魚を釣るためにクルーザー所有、グルメ過ぎて趣味で料理店を開く。女性にもてる。本妻以外に日本だけで3人の女性がいて子供を産ませて6人の子には不自由なく生活させている。今の世の中、倫理的、社会的に糾弾されそうなそのお金持ちのコメントは「学問は最高の道楽」とのこと。2014/08/17

ダンボー1号

8
子孫を残すのは生物としての本能から始まり、少子化の日本人の生態・社会的行動をチンパンジーを例に挙げ解説。ん?自分が期待していたのは少子化に至った生物的理由だったのでちょっと違う。以下、本書内容から外れ自分の考察 日本はギネスによると世界最古の国だから民族としても寿命短いのかなと思っていたのでそっちからの分析かと思ったが違っていた。2005年の発行ですがポイ捨て減りました。10年の間にさらに進化したようです。2015/09/16

オランジーナ@

2
生物学的に現代社会批評をしているが、パラサイトシングルは経済的な問題もあるし、浅い考察が多い感じです。2015/10/21

こたつ

2
ほかの動物達と比べたりしながら、なぜ現代社会がこのようになってしまったのか、理論的に説明しようとした本。確かに兄弟がいるということは、社会全体のバランスや、その子供の成長のためにも大事だと思った。2012/07/07

結城あすか

2
著者は霊長類学の専門家だから 生物全体より他の霊長類との比較が多いのは仕方ないだろうけど それにしてもサルの話ばっかりだにょ。しかし ほとんどの話は現代人全体に通じる話で 日本人と特定してる意味が不明にょ。期待してがっかりという感じだったけど それでも生物学的に少子化のメカニズムがちゃんと説明出来てる部分は一読の価値があるかにょ。2011/01/05

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