中公選書<br> 戦時下の経済学者―経済学と総力戦 (新版)

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中公選書
戦時下の経済学者―経済学と総力戦 (新版)

  • 牧野 邦昭【著】
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  • 中央公論新社(2020/01発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784121101037
  • NDC分類 331.21
  • Cコード C1333

出版社内容情報

第一次大戦から第二次大戦にかけて、社会はあらゆる資源・思想を動員する総力戦を経験した。そこで重要な役割を果たしたのが経済であり、本書では総力戦に直面した経済学者たちの思想や行動を追う。彼らの「経済学」は、当時の日本社会でどのような役割を担い、戦後にどのような影響を残したのか。また、あらゆる研究が政治的対立に利用される状況で、何を目指し、どう学問的発展を遂げたのか。第32回石橋湛山賞受賞。

内容説明

二つの世界大戦は社会のすべてを動員する総力戦であり、そこで重要だったのが経済だった。本書では総力戦下の経済学者たちの言説がどんな役割を果たしたか、戦後にどう影響したかを追う。英米独日の経済抗戦力を経済学者はどのように判断したのか。経済学はイデオロギー対立のなかにどのように巻き込まれたのか。マルクス経済学、さらには西洋思想への対抗手段とされた日本経済学とは。第32回石橋湛山賞受賞作に最新の研究成果を加筆。

目次

第1章 河上肇―戦時下の経済思想の「先駆け」(ナショナリスト・河上肇;河上が体験したドイツの戦時経済体制 ほか)
第2章 陸海軍と経済学者(国防に利用される経済;陸軍秋丸機関(陸軍省戦争経済研究班)の結成 ほか)
第3章 経済新体制をめぐって(イデオロギー対立のなかに置かれた経済新体制案;柴田敬―一般均衡理論とマルクス経済学の統合 ほか)
第4章 思想戦のなかの経済学(思想対策の手段とされた経済学;『国体の本義』の経済思想 ほか)
第5章 「近代経済学」とは何だったのか(「近代経済学」が意味するところ;高田保馬の苛立ち―日本の社会科学の低水準 ほか)

著者等紹介

牧野邦昭[マキノクニアキ]
1977年生まれ。東京大学経済学部卒業。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。現在、摂南大学経済学部准教授。専攻は近代日本経済思想史。『戦時下の経済学者』(2010年、中公叢書)で第32回石橋湛山賞受賞。著書に『経済学者たちの日米開戦―秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く』(2018年、新潮選書、第20回読売・吉野作造賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

74
戦前戦中において経済学が日本でどう扱われてきたか論じたもの。驚いたのは、戦中においても洋書の文献が翻訳され読まれていたという事実。軍的イデオロギーに屈することなく西洋の知識が流入し学ばれていたことに、学者たちの柔軟性を感じ、ひとさじの希望を感じた。本書で初めて知ることがとても多かった。 2020/02/24

ころこ

23
理論的な対立ではなく、地位と関係が中心です。戦時下は経済的な判断よりも軍事的な判断が優先され、経済学が状況に役立つことを求められる学問であることを鑑みれば、政治の文脈で学者がいかに身を処すべきかというジレンマが描かれることに意味があります。戦後「マル経」以外は「近経」と呼ばれたのかという問いは、戦後のある時まで「マル経」が隆盛だったのかと反転でき、当時の経済学者のような著者の書くことの困難さは、明快でない筆致を生んでいて読み応えがあります。ある部分は価値観に依存せざるを得ない経済学の原点をあぶり出します。2020/04/20

やまやま

11
始点を河上肇に置き、倹約によって社会を潤す、贅沢をせずに社会に尽くせ、社会が豊かになれば自己も豊かでしょうという思考モデルと歴史が紹介されています。人間は性善で、社会に対する貢献は望ましいという価値観を道徳として持っていたから魅力があったのでしょう。河上後に紹介されている人物は多岐にわたります。マルクス主義に対抗するため市場経済の優位性を志向する一方で、統制経済の推進は市場をゆがめることで最適ではないという矛盾を繕うために様々な言論があります。高田保馬と荒木光太郎は印象が強かったですが、他も興味深いです。2020/07/24

CTC

10
今月の中公選書新刊。同シリーズリニューアル第1弾という事で、旧版は11年刊。「特に秋丸機関について全面的に改訂」した、という事でその部分は期待に違わぬ読書となった。しかし…ざらっと章立てと雰囲気を確認して覚悟して臨んだ訳だけれども…タイトルの通りの、陸海軍から離れた経済学の歴史を題材にした3章以降は、私には難しかった。。ここまで購入した本で全く頭に入ってこないというのは大学の教科書以来かなぁ、自分の興味の幅のなさを反省(苦笑)。。2020/01/31

バルジ

6
昭和戦前期の経済学者にスポットを当てる良書。政治史がメインで扱われることの多いこの時代を経済学者の動きと政治史と絡める事により描く。本書は戦時下の経済思想の先駆けとして河上肇から語る。一版に社会主義の側面の注目される河上だが、第一次大戦を通じて後の経済統制に繋がる論点を提示している。その後河上門下の柴田敬、山本勝市がともに統制経済を巡る議論を異なる立場から主導していく姿は何とも因果である。戦時下の経済学は学問的主張が直に政策に反映されることもあり政争の具となっていく。 学問と政治を考える上でも興味深い。2020/01/26

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