中公新書<br> 日本社会と外国人―入管政策が照らす80年

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中公新書
日本社会と外国人―入管政策が照らす80年

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  • サイズ 新書判/ページ数 312p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121029027
  • NDC分類 329.94
  • Cコード C1236

出版社内容情報

出入国管理政策の変遷を論じることは、日本社会がどのように外国人を生み出し、処遇してきたのかを描くことにほかならない。

本書は、入管体制の成立、法的地位の変化、「多文化共生」の展開、強化される管理と監視、人種差別や労働力の受け入れなど多岐にわたる論点や課題を扱い、80年の軌跡を確認する。


【目次】

内容説明

日本では近年、外国人をめぐる言説や政策に注目が集まるが、制度や歴史的背景への理解は深まっていない。本書は、出入国管理政策の歴史をたどり、敗戦後から現在まで、制度の変化が何をもたらしてきたのかを描く。社会運動やレイシズム、高まる労働力への需要といった論点を通じ、同化と排除の狭間で揺れ動いてきた現実を示す。「外国人」を生み出してきた歴史や制度から浮かび上がるのは、日本社会そのものの姿である。

目次

序章 本書の対象
第1章 入管体制の成立―1945~52年
第2章 「黒船」に至るまで―1952~81年
第3章 「1990年体制」の成立と展開
第4章 強化される管理と監視―2000年代
第5章 人権差別と出入国管理政策―2010年代
第6章 労働力の受け入れ―2020年代
終章 これからの選択

著者等紹介

朴沙羅[パクサラ]
1984年京都生まれ。京都大学人間・環境学研究科准教授。京都大学文学部卒業。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。立命館大学国際関係学部准教授、神戸大学大学院国際文化学研究科講師、ヘルシンキ大学文学部文化学科講師などを経て現職。専攻は社会学(ナショナリズム研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

78
日本の出入国管理制度の変遷をその画期ごとに区切り丁寧に説明することにより、「移民」を決して公的に認めようとしてこなかった政府が、一方で少子高齢化による労働力不足という深刻な問題の中で、場当たり的な対応をしてきたことを浮かび上がらせる。法令や制度などについて、図表も用いて整理されているため、資料的価値も高い。また、期間ごとに発生した様々な事件や問題事例にも触れており、感情を抑えた抑制的な記述ながら、特に政府の基本姿勢と、その背後にある「日本人」の相互に規定しあう意識構造に対する、鋭い批判のまなざしを感じた。2026/05/06

てくてく

5
少子高齢化の進行によって社会を支える人材が不足する中、来日外国人の労働力により期待する一方で、彼らの労働力は利用したいが「移民」としてはきちんと受け入れたくないとする日本政府・社会の状況(入管政策)の背景を整理し、国籍取得や在留資格を含む外国人政策の分岐点を指摘するだけではなく、日本人の人権理解上の課題も指摘しており、読み応えのある一冊だった。”他人の権利があからさまに毀損されるのを見て育つ人間は、それなら自分の権利は十全に認められると感じるのか”の指摘が重い。2026/07/01

しまたる

4
日本が取ってきた外国人政策を歴史の観点から追った新書。概観すると外国人に対する見方(特にネットの中傷に顕著)が最近になって中韓からもっと遠くの地域のムスリムに変わってきたイメージがあるけど政策的にはもう少し前に転換があったことに気付かされる。いつかは文字通り「移民政策」をとることになるのだろうか。そのとき国民的合意は取れるのだろうか。2026/06/26

akio numazawa

2
インドシナ難民の受け入れは、難民に対する配慮というよりも、自国の利益のための反共主義的外交政策の結果。国家レベルの統合政策がない中での地方自治体を主体とする多文化共生は、オールドカマーやエスニックマイノリティは対象外。2026/06/27

O次郎

2
日本の入管政策に対する痛烈な批判が展開されている。戦後の旧植民地出身者含む外国人に対する政策の不在は、曲がりなりにも「帝国」にも関わらず、敗戦を口実に全てかなぐり捨てて小国面し、帝国主義国家としての責任から遁走したことに由来していると理解した。現在でも日本人は外国人の永住や帰化を嫌う傾向にあるが、少子高齢化による社会の停滞が30年続く日本において、(自国中心主義そのものの発想だが)外国人材の呼び込みと定住は経済発展とイノベーションに欠かせない。それに伴う責任を今度こそ果たせるか否かが今問われていると感じた2026/04/19

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