中公新書<br> 平等とは何か―運、格差、能力主義を問いなおす

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中公新書
平等とは何か―運、格差、能力主義を問いなおす

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  • サイズ 新書判/ページ数 248p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121028464
  • NDC分類 361.8
  • Cコード C1210

出版社内容情報

平等な社会の実現は、自由と並んで、人々が近代社会で追求した一大テーマであった。
だが現代は不平等が消えるどころか増大し、深刻な分断を生んでいる。
かつて一億総中流といわれた日本も同様だ。能力主義は正義なのか。人生は運次第か。財産所有のどこが不公正か。格差・差別をどう是正するか。
気鋭の思想史家が熱き筆で自身の世代的な境遇も織りまぜ、哲学者たちの知的遍歴をたどり、世界を覆う不平等を根底から問い直す。

内容説明

一億総中流といわれてきた日本。いまや格差が広がり、社会の分断も進んでいる。人生が親ガチャ・運しだいでよいのか。能力主義は正しいか。そもそも不平等の何がわるいのか。日本の「失われた30年」を振り返り、政治哲学と思想史の知見から世界を覆う不平等に切り込み、経済・政治・評価の平等を問いなおす。支配・抑圧のない、自尊を下支えする社会へ。財産が公平にいきわたるデモクラシーの構想を示す。

目次

第1章 不平等の何がわるいのか?(本書の特徴;前口上―なぜ平等・不平等を考えるのか ほか)
第2章 平等とは何であるべきか?(平等を支持する四つの理由;1生存・生活の保障―充分主義 ほか)
第3章 平等と能力主義(アファーマティブ・アクション;AA―五段階の規範 ほか)
第4章 経済上の平等―社会的なもの(『21世紀の資本』のインパクト―r>g;『資本とイデオロギー』―格差はつくられたものである ほか)
第5章 政治上の平等―共和主義(誰が統治するのか―政治家のキャリアパス;なぜ世襲政治家は多いのか ほか)

著者等紹介

田中将人[タナカマサト]
1982年広島県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。博士(政治学)。専門は、政治哲学・政治思想史。早稲田大学助手、高崎経済大学・拓殖大学・早稲田大学非常勤講師を経て、現在、岡山商科大学法学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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skunk_c

68
ロールズ研究者の手による平等をめぐる政治哲学論。ロールズはもちろん、サンデル、ピケティ、アーレント、そしてプラトン(ソクラテス)と幅広い視野で語られる。文章はすっきりしていて読みやすいが、テーマがテーマだけに本質的にはかなり難解と思った。それを様々な整理の仕方で説明しており、読んでいるうちは「分かったつもり」になるのだが、経済、政治、理念と章ごとにテーマが変わると、前の議論が何だったかおぼろげになる。自分の脳みその老化かなぁ。そういう意味で「おわりに」で6項目に整理されたまとめがあるのはありがたい。2025/05/06

ぴー

54
中々面白い本だった!自分は政治哲学分野に無知だが、「平等」とはそもそも何か、「不平等」はなぜダメなのか、という問いに興味をもち購読。剥奪、スティグマ化、不公平なゲーム、支配が不平等だと述べられた上で、現代社会における不平等是正について論が展開されていた。特に後半の政治分野に関しては、筆者の思いが込められていた。個人的に印象に残ったのは、初等教育や中等教育の充実の箇所だった。自分の子どもや、次の世代の子が頭をよぎる。一般向けに書いたと筆者も述べていたので、テンポよく読むことができた。再読したい一冊です。2025/05/24

venturingbeyond

36
齋藤先生との共著である中公新書の前作『ジョン・ロールズ』で明晰判明なロールズ解釈を読ませてもらった田中先生の新著。ロールジアンの面目躍如ともいえる一冊で、リベラリズムの観点から不平等のもたらす悪影響を具体的に列記し、これを「平等」の観点からどのように是正していくべきかを論じた政治哲学の好著。規範理論に関心がある一般読者には、広く一読をお勧めします。2025/04/26

よっち

30
格差が広がり社会の分断も進む時代。日本の「失われた30年」を振り返り、政治哲学と思想史の知見から世界を覆う不平等に切り込み平等を問いなおす1冊。不平等に反対する剥奪・スティグマ化・不平等なゲーム・支配の4つの理由。平等を支持する生存生活の保障・恵まれない立場への優先的な配慮・影響の中立化・支配関係がないことという4つの理由を挙げながら、公正な能力主義や社会的な経済上の平等、政治上の平等、評価上の平等について検証していて、やや難しく感じる部分もありましたが、平等とは何かを考えなおすいいきっかけになりました。2025/04/20

coldsurgeon

13
平等と不平等について、基準となる考えを持っていない自分に気づかされる。不平等の何が悪いのかと問われれば、平等でなくてはならないからだ、と答えるしかなかった過去。公儀の不平等は、差別・格差・差異に区別することが出来る。そして、平等はあらゆる違いを無くすことではないということに気づかされる。対等な存在としての人々からなる社会には、差異ゆえに平等だというヴィジョンがある。能力が平等を決めるのではなく、平等が能力を位置づけなければならない。平等とは何かを、問い続けなくてはならない。2025/05/16

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