中公新書<br> 近代日本の対中国感情―なぜ民衆は嫌悪していったか

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中公新書
近代日本の対中国感情―なぜ民衆は嫌悪していったか

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121028426
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C1221

出版社内容情報

明治維新後、欧米をモデルに近代化した日本。中国はその停滞から一転し蔑視の対象となった。

 日清戦争、日露戦争、北清事変、満洲事変、そして日中戦争と経るなか、それは一層強くなっていく。

 本書は明治から昭和戦前まで民衆の対中国感情の軌跡を追う。

 世論調査がない時代、民衆が愛読した少年雑誌に着目。中国への赤裸々な図版を通し、古代中国への思慕とは対照的に、同時代中国への露骨な差別意識を持った剥き出しの感情を描く。図版百点収載。

内容説明

明治維新後、欧米をモデルに近代化した日本。他方で中国はその停滞から一転し蔑視の対象となった。日清・日露戦争、満洲事変、日中戦争と経るなか、それは敵愾心から侮蔑、嘲笑へと変わっていく。本書は、明治から昭和戦前まで民衆の対中感情を追う。世論調査がない時代、民衆が愛読した少年雑誌に着目。赤裸々な図版から、古代中国への変わらぬ思慕とは対照的に、同時代中国への露骨な差別意識、感情を描く。図版百点収載。

目次

第1章 日清・日露戦争の明治期―同時代中国への蔑視(反中感情の高揚、激化する敵愾心―日清開戦;メディアを覆う蔑視、対朝鮮感情との類似と差違;蔑視から嫌悪、悪人へ―北清事変、日露戦争の時代)
第2章 「一等国」意識の大正期―「負」の象徴と「日中親善」の声(悪人、滑稽の定着と道徳心―中華民国の成立と戦間期;世界での「負」の感情―映画・漫画のなかの中国)
第3章 満洲事変・日中戦争の昭和期―慢心と嘲笑(頻出する「小癪な」の意識―降伏しない中国への感情;滑稽と東洋道徳の根源の共存―国民大衆雑誌『キング』)

著者等紹介

金山泰志[カナヤマヤスユキ]
1984(昭和59)年神奈川県生まれ。2007年横浜市立大学国際文化学部日本アジア文化学科卒業。13年日本大学大学院文学研究科日本史専攻博士後期課程修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、18年同朋大学文学部専任講師、同准教授を経て、24年より横浜市立大学国際教養学部准教授。専攻・日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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skunk_c

64
日清戦争前後から日中戦争期までの少年少女向け雑誌を中心としたメディアで、中国人がどのように扱われていたかを丹念に拾い上げている。当然蔑視が強く、ある意味徹底した「上から目線」が貫かれていて、ややげんなりする面も。ところが中国の古典に対しては極めて高評価であり、最後にはそれら素晴らしき古典を守るのは日本であるという視点まで登場する。戦争絡みのプロバガンダの面が強いだろうが、こうした感覚が戦後になっても脈々と日本の人々の中に流れてしまっているような気がして暗澹とした気分になった。著者には続編を期待する。2025/04/14

HANA

59
日清戦争から日中戦争の間まで、民衆が中国に向けた視線。それを少年雑誌を手掛かりとして調査した一冊。敵として戦った日清戦争期の敵意から、徐々に蔑視へと変化していく過程が特徴的だなあ。少年雑誌が原典なだけありダイレクトな表現が多いし。あとある差別語が豚の尾が元というのは初めて知ったなあ。基本欧米を中心とする帝国主義全盛期にその末尾に着いた我が国が後進国に向ける視線と言うのは共通しているのだが、全編そればかりなので江戸時代も少しばかり追加していれば落差が目立ってもっと深みが出るのではないかと思ったりした。2025/05/11

さとうしん

25
日清戦争前夜から日中戦争の頃までの対中感情の推移を、特に子ども向けの雑誌の記事やイラストを中心にたどる。同時代の中国(人)に対して一貫して侮蔑や嫌悪、憎悪の感情が見い出せる反面、孔子や関羽など古典世界の偉人は一貫してリスペクトされているという、現実世界と古典世界との対応の乖離は、著者も指摘するように現代でもそう変わらない。「しかしよくもまあ」と当時の表現の数々に呆れるとともに、このことに対する反省なくして今の中国(人)の諸問題を批判するのは態度として不当ではないかと感じさせられた。2025/02/23

おかむら

24
なぜ日本人は中国人を嫌う(人が多い)のかを、明治大正昭和の少年向け娯楽雑誌から読み解く。これは面白かった!当時の挿絵のヒドイことよ!私の親世代(90代)はホントこんなんだったよ。そして脈々と刷り込まれた蔑視感情が、例えば偽キャラクターがウロウロしてる中国のパクリ遊園地とかの映像を見てウケるーとか思う自分の中にも確かにあるわ。見下しから脱しきれない昭和世代で恥ずかしいです。2025/04/28

かんがく

13
少年向けの雑誌における中国描写を材料に、近代日本の民衆の中国認識の変遷を明らかにする。敵意、嘲笑、蔑視など同じネガティブイメージでも、日中の力関係が変わる中でそれらが少しずつ切り替わる様子がわかる。そして、同時代の中国が嫌われつつも、『三国志』などの中国文化が愛されるという現象は現代にも通ずるという指摘が面白かった。2025/03/09

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