出版社内容情報
鎌倉時代を舞台とするドラマで描かれる挿話の多くは『吾妻鏡』に基づく。史料に潜む虚構を洗い出し、隠された意図を明らかにする。
内容説明
鎌倉幕府草創から中期までの事績を記した『吾妻鏡』。源頼朝挙兵に至る経緯、二代将軍頼家の暗愚、三代執権北条泰時の武勇と仁徳ほか、小説やドラマが描く挿話の多くはこの史料に基づく。幕府の公式記録とも言われるが、史実の錯誤や改変も少なくない。本書では平家追討、奥州合戦、実朝暗殺、承久の乱など主要な合戦や争乱の叙述を、近年の研究も踏まえて検証。「正史」に潜む虚構を洗い出し、隠された意図を明らかにする。
目次
序章 『吾妻鏡』とは何か
第1章 頼朝挙兵(一一八〇年)―忠臣たちの物語と北条氏の優越
第2章 平家追討(一一八五年)―頼朝の版図拡大と利用される敗者たち
第3章 奥州合戦(一一八九年)―幕府体制の確立を語る軍記物語
第4章 比企氏の乱(一二〇三年)―悪王頼家の退場と逆臣の排斥という虚構
第5章 和田合戦(一二一三年)―頼朝の政道を継ぐ実朝と北条泰時
第6章 実朝暗殺(一二一九年)―源氏将軍断絶と得宗家の繁栄を導く神意
第7章 承久の乱(一二二一年)―執権政治の起源を語る軍記物語
第8章 宝治合戦(一二四七年)―北条時頼による得宗専制の開始
終章 歴史像の構築
著者等紹介
藪本勝治[ヤブモトカツハル]
1983年(昭和58年)、山口県に生まれる。神戸大学文学部卒業後、同大学大学院人文学研究科に進み、博士(文学)を取得。現在、灘中学校・高等学校教諭。専門分野は日本中世文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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