中公新書<br> 三井大坂両替店―銀行業の先駆け、その技術と挑戦

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中公新書
三井大坂両替店―銀行業の先駆け、その技術と挑戦

  • 萬代 悠【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121027924
  • NDC分類 338.5
  • Cコード C1221

出版社内容情報

元禄四年(一六九一)に三井高利が開設した三井大坂両替店。元の業務は江戸幕府に委託された送金だったが、その役得を活かし民間相手の金貸しとして栄えた。本書は、三井に残された膨大な史料から信用調査の技術と、当時の法制度を利用した工夫を読み解く。そこで明らかになるのは三井の経営手法のみならず、当時の社会風俗や人々の倫理観だ。三井はいかにして日本初の民間銀行創業へとつながる繁栄を築いたのか。

内容説明

元禄四年(一六九一)に三井高利が開設した三井大坂両替店。当初の業務は江戸幕府に委託された送金だったが、その役得を活かし民間相手の金貸しとして成長する。本書は、三井の膨大な史料から信用調査の技術と法制度を利用した工夫を読み解く。そこからは三井の経営手法のみならず、当時の社会風俗や人々の倫理観がみえてくる。三井はいかにして栄え、日本初の民間銀行創業へと繋げたか。新たな視点で金融史を捉え直す。

目次

第1章 事業概要(開業と業績;主力融資―延為替貸付 ほか)
第2章 組織と人事(店舗の立地とそれを取り巻く経済状況;奉公人の昇進と報酬 ほか)
第3章 信用調査の方法と技術(「聴合」から成約までの流れ;都市不動産の時価と立地調査 ほか)
第4章 顧客たちの悲喜こもごも(不和、紛争、悪評を招いた不品行;ギャンブル中毒、横領癖、身のほど知らず ほか)
第5章 データで読み解く信用調査と成約数(契約の口数と特徴;顧客の特徴 ほか)

著者等紹介

萬代悠[マンダイユウ]
1987年大阪府生まれ。2015年、関西学院大学大学院文学研究科博士課程後期課程文化歴史学専攻日本史学領域単位取得退学。2016年、博士(歴史学)。大阪市史料調査会調査員を経て、現在、公益財団法人三井文庫研究員。著書『近世畿内の豪農経営と藩政』(塙書房、2019年、第62回日経・経済図書文化賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

136
銀行が舞台の小説やドラマでは、借り手の信頼性を調べる審査部門が大きなカギとなる。その審査システムの原型が、元禄期に生まれた三井大坂両替店ですでに機能していた。幕府の公金を資本に運用し利ザヤを稼ぐ商売だったので、確実な返済能力の有無が重視されたのだ。担保となる家屋敷の額や質は無論、何よりも真面目な働き者か否かがチェックされた。飲む打つ買うで融資を断られた面々の有様や、調査技術に長けた人員を育成する三井の人材養成法も現代と変わらない。明治に銀行制度がスムーズに成立したのも、こうした経験あればこそと納得できる。2024/04/16

KAZOO

99
江戸時代における、金融業の歴史をある両替店に焦点を当てて説明してくれた著書です。もともと決済が中心であった両替店が現在の銀行業のもととなった経緯を書かれているとともにその信用分析の手法も示されています。「信用調査」の方法は現在でもかなり参考となります。最近はAIなどでの判断もあるようですが最後はやはり貸す相手の人物がどのようかがポイントと思います。それとともに江戸時代の法制度の役割もかなり重視されています。著者によるもう少し詳細な本も出ているようでそちらも気になります。2024/04/13

まちゃ

52
江戸時代の政治・社会体制の下で、三井はどのようにして金融業で富を築いたのか。三井大坂両替店という一店舗の信用調査の技術と、法制度を利用した工夫に焦点を当てた江戸金融史。興味深く、面白かった。【1.事業概要】【2.組織と人事】【3.信用調査の方法と技術】【4.顧客たちの悲喜こもごも】【5.データで読み解く信用調査と成約数】2024/04/10

ゲオルギオ・ハーン

29
江戸時代の三井の両替店について解説した一冊。江戸と大阪間の幕府公金の送金業務の他、個人への融資を行っていた。事業概要の時点で面白いのは幕府の送金業務を請負うと得られる債権保護(具体的には債権回収について幕府からも催促してくれるなど)が三井の事業に安定性を与えたことにある。他に三井に所属していた奉公人たちのキャリアを具体例や統計から解説し、当時の人々の仕事と私生活に対する考え方も考察している。長く勤める人もいるが、早く家庭を持ちたいという人は目処(のれん分けが認められるなど)がたてば独立していく。2025/03/14

浅香山三郎

16
江戸時代の三井両替店による信用調査を読み解く。大坂といふ土地ならではの商人のありやう、三井家の商売の手堅さ、延為替貸付といふ融資システムの構造、三井両替店に働く人々の人生のサイクルなど、話題は豊富で、中公新書らしい情報量の多さである。近世の商家の経営史については、すでに分厚い研究史があるが、信用調査の分析を通じて、大坂といふ土地に住まふ生き生きした商ひや人間模様を浮かび上がらせる本書の研究は、商都大坂の社会を理解するためにも豊かな材料を与へ、新しい視角を示す。まことに示唆に富む本である。2024/12/02

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