中公新書<br> 中国農村の現在―「14億分の10億」のリアル

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中公新書
中国農村の現在―「14億分の10億」のリアル

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  • サイズ 新書判/ページ数 304p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121027917
  • NDC分類 611.922
  • Cコード C1236

出版社内容情報

経済発展めざましい中国。だが、取り残された農村部では不満が蓄積しているのではないか? 出稼ぎする「農民工」は虐げられ、「留守児童」は劣悪な環境に置かれているのでは? 1990年代末から中国各地の農村でフィールドワークを重ねてきた著者が実態に迫る。家族の発展を何より重視する精神、末端幹部たちの奮闘、裏金が飛び交う農村選挙、習近平政権が進める都市化の本当の意味――現場で農民と酒を酌み交わして初めて見えてくる実像。

内容説明

経済発展めざましい中国。だが、農村部は置き去りにされていないか。出稼ぎの「農民工」は虐げられ、「留守児童」は劣悪な環境に置かれていないか。1990年代末から中国各地の農村でフィールドワークを重ねてきた著者が実態に迫る。家族の発展を何より重視する精神、末端幹部たちの奮闘、裏金が飛び交う村の選挙、習近平政権が進める都市化の本当の意味とは。現場で農民と酒を酌み交わし、初めて見えてくる実像。

目次

序章 中国農村の軌跡
第1章 市民との格差は問題か?―農民の思考様式
第2章 農村はなぜ崩壊しないのか?―村落生活の仕組み
第3章 なぜ村だけに競争選挙があるのか?―農村をめぐる政治
第4章 中国農村調査はなぜ失敗するのか?―「官場」の論理
第5章 農村は消滅するのか?―都市化政策と農村の変化
終章 中国農村の未来

著者等紹介

田原史起[タハラフミキ]
1967年、広島県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。専攻は農村社会学、中国地域研究。新潟産業大学人文学部講師、東京大学大学院総合文化研究科准教授などを経て、2021年より同教授。著書『草の根の中国―村落ガバナンスと資源循環』(東京大学出版会、2019年、アジア・太平洋賞大賞、地域研究コンソーシアム研究作品賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

96
これは面白い!長年にわたり中国農村に滞在してそのリアルを肌身で感じてきた著者ならではのもので、まさにこうした書を待ち望んでいた。農村が貧しいとか都市との格差とかそういう問題は後景に退いており(しかし注意深く読めばそう言った要素はいくつも見える)、中国農村での人々の生き方、特に家族主義的な人とのつながり方と、その地域性を多くのエピソードとともに紹介する。著者自身が「裏話的」とするように、学術調査論文とは異なる、肌感覚を表に出した著作で、失敗談もあるが、その端々からリアルが顔をのぞかせている。満足の1冊。2024/02/28

HANA

63
本書によると十億人ともされる中国の農村関係者。本書はそんな中国農村をフィールドワークした結実であり、非常に読み応えがある。著者が調査の中で出会った人々の人生が語られているが、これが波乱万丈あり立志伝ありと面白い。そのミクロな中から、中国農村の孕むマクロな問題点が浮かび上がるという構図。都市市民との格差や日本との家族制度の違いも面白いが、特に興味を惹かれたのは現政権が目指すと予測している都市と農村の二極化。何かサイバーパンクの世界見ているようである。ミクロな話、失敗談とか著者故人の調査方法も興味深いけど。2024/07/29

kawa

33
なるほど〜。本書で紹介の中国映画「小さき麦の花」を配信で見ると、こちらで分析の「県域社会を中心とする大きな田舎=人情社会と、特権的ではありつつも生き残りのために激しい競争を強いられる大・中都市市民を区別」の中国政府のダブル・スタンダード統治の実態が垣間見れて納得出来る。良書。2024/09/15

よっち

33
経済発展めざましい中国。だが、取り残された農村部では不満が蓄積しているのではないか?90年代末から中国各地の農村でフィールドワークを重ねてきた著者が実態に迫る一冊。中国の人口14億人のうち10億人を占める中国農村関連人口。紀元前から改革開放に至るまでの中国農村の軌跡や制度配置、家族主義の精神と家族経営戦略、血縁から地縁を重視する意識の変化、村にある競争選挙がある理由、中国農村調査はなぜ失敗するのか、農民にとっての都市化など、ふだんあまり知る機会のない中国農村部の状況とその変化をなかなか興味深く読めました。2024/03/17

さとうしん

23
現地調査、歴史的展開、日本や印度の農村との比較、理論の四方向から今の中国農村のリアルを描き出す。古典とされる費孝通の『郷土中国』はどうにも話がわかりにくかったが、本書は具体性でもって理論を肉付けしてくれている。現代中国に家族主義のもとでの「官」は存在しても庶民の代表となるような代議士・政治家が存在しないというのは歴史的な科挙の影響の大きさを示しているし、中国の民主主義が議会制民主主義とは大きく違った形を取らざるを得ない理由を示していよう。農民が都市化された県城に包摂されているという指摘も興味深い。2024/02/22

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