出版社内容情報
インド洋の季節風がヒマラヤ・チベット高原にぶつかって東アジアに流れ込み、梅雨前線を形成する。冬にはシベリアの冷たい空気がチベット高原に遮られて東に流れ、日本に大雪を降らせる。モンスーンは日本のみならず、東アジアから南アジアにかけてのモンスーンアジアに豊かな自然をもたらし、独自の風土を育んできた。モンスーンアジアは今や人口でも経済でも世界の中心となったが、地球温暖化・大気汚染・生物多様性の劣化などの地球規模の環境危機も招き、「人新世」を作りだしている。この地球危機を克服するためには、モンスーンアジアから発信する新たな地球の風土の形成が必要である。
内容説明
インド洋の季節風がヒマラヤにぶつかって東アジアに流れ、梅雨前線を形成する。冬にはシベリアの冷気がチベット高原に遮られて東に到来し、日本に大雪を降らせる。モンスーンは日本をはじめ東アジアから南アジアにかけて豊かな自然をもたらし、独自の風土を育んだ。今や「モンスーンアジア」は世界の中心となっている一方で、地球規模の環境危機も招いている。この危機を克服するために、いま私たちは何をすべきか。
目次
第1章 変化に富む日本の気候―季節変化と地域性
第2章 地球の気候とその変動のしくみ
第3章 アジアモンスーン―地球気候における重要な役割
第4章 アジアモンスーンと日本の気候
第5章 気候と生物圏により創られてきたモンスーンアジア
第6章 モンスーンアジアの風土
第7章 日本の風土と日本人の自然観の変遷
第8章 モンスーンアジアの近代化とグローバル化
第9章 「人新世」を創り出したモンスーンアジア
終章 モンスーンアジアの未来可能性
著者等紹介
安成哲三[ヤスナリテツゾウ]
1947年、山口県生まれ。京都大学理学部卒業、同大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。京都大学東南アジア研究センター助手、筑波大学地球科学系教授、名古屋大学地球水循環研究センター教授、地球フロンティア研究システム(海洋研究開発機構)領域長(兼任)、総合地球環境学研究所所長等を経て、現在、京都気候変動適応センター長、総合地球環境学研究所顧問。筑波大学・名古屋大学・総合地球環境学研究所各名誉教授。専攻、気象学・気候学・地球環境学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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