中公新書<br> 東アジアの論理―日中韓の歴史から読み解く

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中公新書
東アジアの論理―日中韓の歴史から読み解く

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  • サイズ 新書判/ページ数 241p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121025869
  • NDC分類 210.04
  • Cコード C1222

出版社内容情報

同じ「漢字・儒教文化圏」に属すというイメージがあるためか、私たちは中国(人)や韓国(人)を理解しているものと考えやすい。だが、外国には外国の基準があり、「日本人の感覚」で相手を推し量るのでは誤解と対立を生むことになる。本書は、強権的な姿勢を強める習近平政権、慰安婦問題や徴用工判決で悪化する日韓関係など、近年の時事的な話題を切り口に、歴史的なアプローチから中韓を知るためのヒントを示す。

内容説明

強権的な姿勢を強める習近平政権、慰安婦問題や徴用工判決で悪化する日韓関係…。中国や韓国は同じ「漢字・儒教文化圏」に属すと言われるが、日本人にはわからないことだらけだ。日本には日本の立場がある一方、両国にもそれぞれ固有の思考・論法があり、それを理解するには歴史をひもとくのが最善である。本書は、近年の時事的な話題を切り口に、歴史的アプローチから日本・中国・韓国の違いを知るためのヒントを示す。

目次

1 歴史から見た中国政治
2 皇帝制度と指導者論
3 中国経済を見る眼
4 中華意識と儒教的世界観
5 韓国の論理
6 日本の対中観と対外観
7 東アジアと日本の運命
8 歴史学の役割

著者等紹介

岡本隆司[オカモトタカシ]
1965年(昭和40年)、京都市に生まれる。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、京都府立大学文学部教授。博士(文学)。専攻、近代アジア史。著書『近代中国と海関』(大平正芳記念賞)、『属国と自主のあいだ』(サントリー学芸賞)、『中国の誕生』(樫山純三賞、アジア・太平洋賞特別賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

52
週刊東洋経済に連載されていたコラムを再構成し、テーマ別にまとめたもの。サクッと読める文章で重複する部分も多いが、関連付けの加筆がなされておりあまり気にならなかった。著者の一刀両断な口調の強さが結構爽快。トランプと金正恩の会談の記念写真について、「想像するだけで絵柄は醜悪」と、両者が握手する写真とともに書くあたりは笑ってしまった。ただ、韓国の政治に関しては左右に切り分けてちょっと単純化しすぎに思う。「小中華」的視点を強調したい意図は分かるけど、理想としての「統一」の問題に対する配慮が殆ど感じられなかった。2020/08/23

Tomoichi

20
読み始めは、あっこれハズレと思ったけど、読み進めるとなかなか面白いエッセイです。彼のちゃんとした作品も読もうかな。2024/08/25

coolflat

19
著者には失望した。ほとんどネトウヨ本だ。一廉の歴史家ならば、歴史を巨視的・俯瞰的に見るのは通常の所作だ。宮脇淳子もそうだが、専門外を語る時、見当違いになるのは失笑ものである。所詮、タコツボ歴史家故にネトウヨ言説(武藤正敏を絶賛するくらい見識がない)にハマるのだろう。韓国の評価に関しては、中華思想にこだわりすぎだ。韓国は小中華思想だから、反日・嫌日になると。韓国を小馬鹿にしている。それ以前に、韓国が反日・嫌日的態度をとる(個人的にはそうは思わないが)のは、日本人の歴史認識とか戦後の反省とかそちらの方が大きい2020/11/28

かんがく

18
著者の本は今まで数冊読んでどれも面白く、東洋史家が現在の東アジア情勢を語るコラム集ということで期待したが、コラムという性質上フワッとした記述が多くトピックごとの量が少ないため物足りなかった。2020/05/25

ピオリーヌ

15
週刊東洋経済での連載を纏めたものだけあって、さくっと読める。隣国である中国・韓国だが、その思想は日本と大きく異なり、根幹には儒教に基づく「中華思想」がある。朝鮮中央通信での記事は日本罵倒に満ちており、「島国夷」というフレーズが頻出。島夷という漢語があり、中国史では北朝が南朝を、朝鮮史では朝鮮王朝が日本を呼ぶときに用い、勿論侮辱・軽蔑の意味がこもっている。ただ日本人はこういわれても侮辱とは感じにくい。何故か。漢語も儒教も知らないからであり、文明が異なるから。岡本隆司の真骨頂。2020/11/15

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