出版社内容情報
二〇世紀以降、「芸術」の概念を揺さぶるような作品や潮流が続々と生まれ、しばしば「現代アートは難しい」と評される。本書は、一見すると難解な現代美術について、特に第二次世界大戦後の社会との関わりから解説し、歴史のなかに意義づけていく。美術は現代の何を映し、社会に何を投げかけてきたか。欧米、日本、そしてトランスナショナルな美術史を、それぞれ主要な理論、アーティスト、作品から紡ぎ出す。
内容説明
20世紀以降、芸術概念は溶解し、定義や可能性を拡張した新しい潮流が続々と生まれている。アーティストは、差別や貧困のような現実、震災などの破局的出来事とどう格闘しているのか。美術は現代をいかに映し、何を投げかけたか。本書は難解と思われがちな現代美術を、特に第二次世界大戦後の社会との関わりから解説、意義づける。世界中の多くの作家による立体、映像、パフォーマンスなど様々な作品で紡ぐ、現代アート入門。
目次
前史―社会的芸術運動の萌芽
第1部 欧米編(拡大された芸術の概念―一九六〇年代~八〇年代;芸術における関係性をめぐって―一九九〇年代~現在)
第2部 日本編(ひしめき合う前衛美術―一九六〇年代~八〇年代;「大きな物語の終焉」後の芸術―一九九〇年代~現在)
第3部 トランスナショナルな美術史(越境する芸術―戦後ブリティッシュ・ブラック・アート;脱帝国の技法―東アジア現代美術と植民地主義の遺産)
美術と戦争―豊かな可能性の裏面として
著者等紹介
山本浩貴[ヤマモトヒロキ]
1986年千葉県生まれ。2010年一橋大学社会学部卒業。2018年ロンドン芸術大学博士課程修了(PhD)。2013年から2018年までロンドン芸術大学TrAIN研究センターに博士研究員として在籍。韓国・光州のアジア・カルチャー・センター(ACC)でのリサーチ・フェローを経て、現在は香港理工大学デザイン学部ポストドクトラル・フェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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