出版社内容情報
学者ながら右大臣に昇進、無実の罪で太宰府に左遷された菅原道真(845~903)。藤原氏が権力を恣にし始めたこの時期、紀伝道を家業に歴史と漢文を教える道真は英邁で名高く、宇多天皇に見出され異例の出世を果たす。遣唐使廃止など重大な国政にも関与、天皇の思惑に乗り皇子に娘を嫁がせるが、藤原氏の策謀により都を追われた。本書は、学者、官僚、政治家、漢詩人として、多才が故に悲劇の道を辿った平安貴族を描き出す。
内容説明
学者ながら右大臣に昇進するが、無実の罪で大宰府に左遷された菅原道真(845~903)。藤原氏の専横が目立ち始めたこの時期、学問を家業とした道真は、英邁で名高く、宇多天皇に見出され異例の出世を果たす。天皇による過大な評価・重用に苦悩しつつも、遣唐使派遣など重大な国政に関与。だが藤原氏の策謀により失脚する。本書は、学者、官僚、政治家、漢詩人として、多才がゆえに悲劇の道を辿った平安貴族を描き出す。
目次
序章 儒者世界にそびえ立つ家系―学問の家
第1章 苦学の日々―文章生、文章得業生から官僚へ
第2章 文章博士時代―父祖の跡を嗣ぐ
第3章 讃岐守時代―国司の政務と詩人意識
第4章 右大臣への道―宇多天皇の近臣として
第5章 万事皆夢の如し―大宰府への左遷
著者等紹介
滝川幸司[タキガワコウジ]
1969年(昭和44)長崎県生まれ。92年大阪大学文学部卒業。98年大阪大学大学院研究科博士後期課程修了。博士(文学・大阪大学)。奈良大学文学部専任講師、助教授を経て、2013年奈良大学文学部教授。15年より京都女子大学文学部教授。専攻・平安文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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