出版社内容情報
戦前、自由主義経済学者、マルクス主義批判の知識人、慶應義塾長として知られた小泉信三(1888?1966)。戦中は好戦的発言を繰り返すなか、空襲で全身火傷を負う。戦後は皇太子教育の全権委任者として、敗戦とともに揺らぐ皇室を支え、美智子妃を迎えるなど象徴天皇制の基盤を作った。本書は、国家主義の台頭、戦争、敗戦という激動のなか、国家のあり方を問い続けながら、オールド・リベラリストの生き方を貫いた小泉の生涯を描く。
小川原正道[オガワラマサミチ]
著・文・その他
内容説明
戦前は自由主義経済学者、マルクス主義批判の知識人、慶應義塾長として知られた小泉信三(1888~1966)。戦中は好戦的発言を繰り返す中、空襲で全身火傷を負う。戦後は皇太子教育の全権委任者として、敗戦で揺らぐ皇室を支え、美智子妃を迎えるなど象徴天皇制の基盤を作った。国家主義の台頭、戦争、敗戦という激動の中、国家のあり方を問い続け、オールド・リベラリストの生き方を貫いた小泉の生涯を描く。
目次
第1章 父と修学時代(父・小泉信吉―福沢諭吉との密な関係;青年期の記憶―公立小から慶應義塾へ ほか)
第2章 論壇の若き経済学者―マルクス主義批判の旗手(ヨーロッパ留学―第一次世界大戦下の英独仏体験;反マルクス主義の展開と論争 ほか)
第3章 戦時下、慶應義塾長の苦悩―国家・戦争の支持(アメリカ旅行―ハーバード大学での体験;戦意高揚の主張、長男の死 ほか)
第4章 皇太子教育の全権委任者―「新しい皇室」像の構築(御進講覚書―「道徳的背骨」という前提;「象徴天皇」以上の追求―『ジョオジ五世伝』『帝室論』の読解 ほか)
第5章 オールド・リベラリストの闘い(講和論争―反共・現実主義者の平和論;六〇年安保改定問題 ほか)
著者等紹介
小川原正道[オガワラマサミチ]
1976(昭和51)年長野県生まれ。1999年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2003年慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。ハーバード大学(米国)客員研究員、マサチューセッツ工科大学(米国)客員研究員などを経て、慶應義塾大学法学部教授。博士(法学)。近代日本政治史・政治思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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