出版社内容情報
鎌倉中期、外国から二度の攻撃を受けた蒙古襲来。「神風」が吹いたため敵を撃退できたされるが、それは史実か。刺激に満ちた論考。
内容説明
鎌倉中期、日本は対外戦争を経験する。二度にわたる蒙古襲来(元寇)である。台風が吹き、文永の役では敵軍が一日で退散し、弘安の役では集結していた敵船が沈み、全滅したとされる。だが、それは事実なのか。本書では、通説の根拠となった諸史料の解釈を批判的に検証。戦闘に参加した御家人・竹崎季長が描かせた『蒙古襲来絵詞』ほか、良質な同時代史料から真相に迫る。根強い「神風史観」をくつがえす、刺激に満ちた一冊。
目次
序章 神風と近代史
第1章 日宋貿易とクビライの構想
第2章 文永の役の推移
第3章 弘安の役の推移
第4章 竹崎季長の背景
第5章 『蒙古襲来絵詞』をよむ
第6章 その後の日元関係
第7章 遺跡からみた蒙古襲来
終章 ふたたび神風と近代へ
著者等紹介
服部英雄[ハットリヒデオ]
1949年(昭和24年)、名古屋市に生まれる。東京大学文学部国史学科卒業。同大学大学院人文科学研究科修士課程修了。博士(文学)。東京大学文学部助手、文化庁文化財保護部記念物課調査官、九州大学大学院比較社会文化研究院教授などを歴任。現在、くまもと文学・歴史館館長。九州大学名誉教授。『景観にさぐる中世』(新人物往来社)で角川源義賞、『河原ノ者・非人・秀吉』(山川出版社)で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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