中公新書<br> 保育園問題―待機児童、保育士不足、建設反対運動

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中公新書
保育園問題―待機児童、保育士不足、建設反対運動

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  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121024299
  • NDC分類 369.42
  • Cコード C1236

出版社内容情報

待機児童が減らず、親も保育現場も行政も疲弊している。母として横浜副市長として研究者として、取り組んできた著者が示す解決への道。

内容説明

毎年2万人以上の待機児童が生まれる日本。厳しい「保活」を経ても、保育園に入れない子どもが多数いる。少子化の進む日本で、保育園が増えてもなぜ待機児童は減らないのか。なぜ保育士のなり手が少ないのか。量の拡充に走る一方、事故の心配はないのか。開設に反対する近隣住民を説得できるのか―。母親として、横浜副市長として、研究者として、この課題に取り組んできた著者が、広い視野から丁寧に解き明かす。

目次

序章 保活に翻弄される親たち
第1章 日本の保育制度をつかむ
第2章 待機児童はなぜ解消されないのか
第3章 なぜ保育士が足りないのか―給与だけが問題ではない
第4章 「量」も「質」ものジレンマ
第5章 大人が変われば、子育てが変わる

著者等紹介

前田正子[マエダマサコ]
1960年、大阪府生まれ。82年、早稲田大学教育学部卒業。公益財団法人松下政経塾を経て、92年から94年まで米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院に子連れで留学し、MBA取得。94年から2003年まで、ライフデザイン研究所(現第一生命経済研究所)勤務。この間、慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程修了(商学博士)。03年~07年、横浜市副市長(医療・福祉・教育担当)。07年~10年、公益財団法人横浜市国際交流協会理事長。10年よりは甲南大学マネジメント創造学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かごむし

28
労働人口の減少、経済力の減退などの理由で、女性にも働いてもらわないと社会が立ち行かないことを背景に、どうして保育園問題が起こるのかを、横浜市副市長を務め、現在は学者である著者により、大きな視点で捉え、また現場で何が起きているのか、肌感覚で伝えてくれる。子供のいない自分にはあまり関係のない話だと思っていたが、少子高齢化という人口動態の激動の中で、まったくひとごとではない。自分一人が何か考えたって、何か変わるわけでもないけれど、真剣に考えていかなければいけない問題だと思った。とても刺激を受ける読書になった。2018/03/27

ゆう。

27
著者は横浜市の副市長を務め、子育て支援や保育問題に関わってきた方です。子ども子育て支援新制度などの保育施策の流れは、全体的に受け入れているとは思いましたが、経験から率直な保育問題について問題提起がされており、待機児童や保育士不足、建設反対などの問題に率直に向き合っていると思いました。また保育バウチャーに対する批判などは素直に学べました。しかし、財源論などは国民負担増の視点だったこともあり、企業の社会的責任や国家責任の視点は弱かったと思います。でも、学ぶことが多かったです。2017/05/22

リキヨシオ

24
保育所問題は「待機児童」「保育士不足」「周辺住民の建設反対」などそれぞれ絡み合った深刻な事態になっている。両親による子どもの保育所入所をめぐる「保活」は都市部になる程に競争率が高くなり待機児童が発生する。認可保育所(国が定めた設置基準を満たし自治体の認可があり公費補助が入る保育料が安い)の入所への判断基準になる、保育の必要度を点数化した「利用指数」の複雑さは保活を経験した人にしかわからないと感じる。幼児教育の無償化されるけど実際は認可保育所に限定されるだけらしい…保活の競争率が高くなるだけでは?と思った。2017/11/13

かんがく

18
しんどい。待機児童、保育園建設に反対する住民、妊娠を素直に喜べない妊婦、育児休暇が取れない父親、クレーム対応と事故に怯える保育士。こんな状況では絶対に子供を育てたくなくなる。規制緩和など、保育の改革が進んでいることはわかるが、労働の形や過疎化と過密化など、それ以前に解決しないといけない問題は山積している。まずは子育ての重要性を全員が共有すべき。2019/12/26

カッパ

17
これから保育園問題に足を踏み入れる予定なので読んでみました。特に2歳までの子供の保育園が問題なのですね。女性だってキャリアもあるし、昔のように専業主婦だと世界的にみるとデメリット。夫の育休も考え、保育士のお金を考えとやることは多い問題だと思った。2019/02/18

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