出版社内容情報
室町後期、京都を戦場に繰り広げられた内乱は、なぜあれほど長期化したのか。気鋭の研究者が戦国乱世の扉を開いた大事件を読み解く。
内容説明
室町幕府はなぜ自壊したのか―室町後期、諸大名が東西両軍に分かれ、京都市街を主戦場として戦った応仁の乱(一四六七~七七)。細川勝元、山名宗全という時の実力者の対立に、将軍後継問題や管領家畠山・斯波両氏の家督争いが絡んで起きたとされる。戦国乱世の序曲とも評されるが、高い知名度とは対照的に、実態は十分知られていない。いかなる原因で勃発し、どう終結に至ったか。なぜあれほど長期化したのか―。日本史上屈指の大乱を読み解く意欲作。
目次
第1章 畿内の火薬庫、大和
第2章 応仁の乱への道
第3章 大乱勃発
第4章 応仁の乱と興福寺
第5章 衆徒・国民の苦闘
第6章 大乱終結
第7章 乱後の室町幕府
終章 応仁の乱が残したもの
著者等紹介
呉座勇一[ゴザユウイチ]
1980年(昭和55年)、東京都に生まれる。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。専攻は日本中世史。現在、国際日本文化研究センター助教。『戦争の日本中世史』で角川財団学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
483
流れがわかりにくいが、歴史の転換点になっている応仁の乱についてわかりやすく書いた1冊。ある意味日本的な革命の一種なのかなと思った。2016/12/31
遥かなる想い
417
2017年新書大賞第5位。 知ってるようで、実はよく知らない 著名な大乱を懇切丁寧に読み解く良書である。 英雄不在のこの戦い、本当に目まぐるしい ..一体何のための戦いだったのか? 十年もの戦いの結果、何が得られたのか? ..将軍家内の対立に加えて、有力諸大名の 内情が適切に描かれて 面白い。 「室町無頼」の骨皮道賢もさりげなく 登場し 歴史好きにはたまらない本に なっている。2017/05/07
岡本
314
話題作をようやく読了。あとがきで応仁の乱は第一次世界大戦の様、と書いてあったが実に言い得て妙。当事者たちの意に反してだらだらと続いたんだな、と。普段は主に戦国時代を読むので応仁の乱は知っておきたいと思いつつも人物がイマイチ覚えられず読み勧めるのに苦労した。しかし一般的に分かりにくい応仁の乱を京以外から視点を絞って解説する事で分かりやすくなっているのは良い。2018/04/23
ちくわ
291
久々に大好きな歴史物を読む。応仁の乱=知名度の割に詳細を知る者が少ない一大イベントである。当時の室町幕府は力が弱く畿内(当時で言う天下)ですらまともに統治出来ず、権威と武力と財力が絡み合う主導権争いが各地で頻発する。そして『仁義なき戦い』を地で行く欲望剥き出しの群像劇は応仁の乱で絶頂を迎える事に。そこに至る背景から乱後までが興福寺の僧侶視点で丁寧に描かれ、日本史好きの知的好奇心を存分に満たしてくれる良書であった。不人気だったNHK大河ドラマ『花の乱』も、この本を読んでから観れば違った趣きがあるのかもね。2024/01/06
徒花
245
話題になっていたから読んだけど、思った以上に細かい話を延々としてくるので、単純に「応仁の乱についてもうちょっと知りたいぜ」レベルの人は読まなくていい。読むとしても「はじめに」と「終章」だけ読めば十分なんじゃないか。というのも、この本の論のベースが経覚と尋尊というお坊さんの日記を読み解いていくものなので、必然的に奈良のお寺の人間関係やそれにまつわる人脈・血脈の解説にかなりのページ数が割かれている。資料としては役に立つ本かもしれないが、普通の人が読んで楽しいものではないと思う。2018/10/07
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