内容説明
待望の二大政党時代が到来したのにメリットが実感できない。そうした幻滅の声がしばしば聞かれる。だが歴史を振り返ると、二大政党が交互に政権を担うシステムは戦前にも模索されている。大正末年の第二次加藤高明内閣発足から五.一五事件による犬養毅内閣崩壊までである。政友会と民政党の二大政党制が七年足らずで終焉を迎えたのはなぜか。その成立・展開・崩壊の軌跡をたどり、日本で二大政党制が機能する条件を探る。
目次
1 政友会―保守政党から包括政党へ
2 民政党―新党の理念と政策
3 二大政党制の展開
4 二大政党制下の政策争点
5 危機のなかの二大政党制
6 新しい政党政治システムの模索
7 二大政党の解党とその後
著者等紹介
井上寿一[イノウエトシカズ]
1956年(昭和31年)、東京都に生まれる。一橋大学社会学部卒業。同大学院法学研究科博士課程、一橋大学助手などを経て、学習院大学法学部教授。法学博士。専攻は日本政治外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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