出版社内容情報
最大のプロパガンダとして用いたナチ時代の映画政策と、戦後映画の中で彼らが典型的な悪役からいかにイメージを変遷させたかを描く。
内容説明
第二次世界大戦で数千万もの人々を死に追いやったヒトラーとナチス。彼らは新興メディアだった映画をプロパガンダの最大の武器として活用した。一方で戦後、世界の映画産業は、わかりやすい「悪」の象徴として、ヒトラーとナチスを描き続ける。だが、時代とともに彼らの「評価」は変わっていく。本書は、第1部でナチ時代の映画を、第2部で戦後映画での彼らのイメージの変遷を描き、「悪」の変容と、歴史と「記憶」の関係を探る。
目次
新しいメディア・映画の登場
第1部 ナチスの時代(ヒトラーとゲッベルス;映画統制―検閲と「評価付け」;プロパガンダと映画)
第2部 ヒトラーとナチスの戦後(同時代人が描いたヒトラー像;「悪の定番」としてのナチス―一九五〇~六〇年代;「美しく魅力的」な表象へ―一九七〇年代;ホロコースト映画の変遷―一九八〇~九〇年代;新しいナチス像―二〇世紀末;「身近な存在」になった独裁者―二一世紀)
創られる「記憶」
著者等紹介
飯田道子[イイダミチコ]
1960年(昭和35年)大阪府生まれ。立教大学文学部ドイツ文学科卒業。92年立教大学大学院ドイツ文学科博士課程単位取得退学。現在、立教大学、学習院大学、青山学院大学、青山学院女子短期大学、早稲田大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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