出版社内容情報
バーの扉の中は、非日常の空間だ。これから出かける人の背中を押し、行きなれた人をさらなる一軒へと向かわせる、体験的バー案内。
内容説明
バーの重い扉の向こうには、非日常の空間が待っている。そこは、酒だけを売っている場所ではない。客のひとりひとりが、バーテンダーと対面し、一期一会の時間を購い、空間に戯れる街の“秘境”である。そこには、シキタリもあれば、オキテもある。しかしそれらは、居心地をよくするものでこそあれ、がんじがらめの規則ではない。これから出かける人の背中をそっと押し、行き慣れた人をさらなる一軒へ向かわせる、体験的バー案内。
目次
1 バーへの心の準備(バーとは?;人はなぜバーへ行くのか ほか)
2 バーに入る(初めてバーへ;バーテンダーとは? ほか)
3 カクテルを楽しむ(「雄鶏の尻尾」の醍醐味;香り立つ ほか)
4 バーの時間の過ごし方(入る前から注文が決まっている;メニューがない ほか)
著者等紹介
枝川公一[エダガワコウイチ]
1940年(昭和15年)、東京に生まれる。出版社勤務ののちフリー。現在、ノンフィクション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T2y@
38
『ウェルカムではあるけど、オープンにはしない。』 確かに入りにくい雰囲気。 重く開けにくいドア。 見え難い照明。 それでもBARという止まり木に時々惹かれてしまう。 お客のマナー。 バーテンダーにもマナー。 オーダーの仕方での手合わせ作法など、両者の適度な距離感が、バーと言う特別な空間を作っている。 『グラスを褒める。』なるほどな。2015/11/17
佐々陽太朗(K.Tsubota)
36
バーに入る時の心構えとバーでの過ごし方、カクテルの知識と一とおりの知識が得られる。居酒屋に一人で入れなければ大人の男とは言えない。バーに一人で入れなければ成熟した大人とは言えない。バーに通い続けるうちに人は成熟を増し、やがては枯れていく。行きつけのバーの扉を開け、黙ってカウンターにつくといつもの酒が出てくる。至福の時間を過ごし酔いをみとめながらも決して乱れることがない。そしてさりげなく勘定を払い帰っていく。それが枯れると言うことだろう。2011/12/14
ビイーン
30
ジンライムとかギムレット、マティーニ、とにかくジンが好きで、無性に飲みたくなるとバーに行く。ふるまい方とか深く考えていなかったから意外と勉強になった。2017/12/17
姉勤
26
単身赴任しているとき、地方都市で行きつけのバーが2店ほどあったが、酒を嗜む目的でしばらく行ってない(落語会の会場としてはしばしば)。本書は入門書というよりは適正診断書かな。性に合わなければ居酒屋やパブ、スナックの方が向いているかもしれない。バーの由来、代表的カクテルのレシピと蘊蓄、店とバーテンダーと客の作法。などなど。地元は田舎なので近所にほとんど無い、意識して探してみるか。 2015/03/15
tama
12
図書館本 以前見つけておいた。私はバーでカクテルを飲んだことがない。味を知らない。一度はちゃんと作られたマーティニを飲まなくちゃと思っている。バーはドンガラガッチャの大騒ぎをするところではない。ガキの集まる居酒屋との対極なのか。しかし、この本に書いてある通りバーは西部開拓時代の居酒屋(飲む打つ買うOK)が始まりだから初めはどんちゃん騒ぎだよね。都会のホテルバー辺りからなのかな。バーテンではなくバーテンダー!フレンドリーもアンフレンドリーもオーバーはNG。そりゃそうだ。馴れ馴れしいのが多過ぎ!2016/12/30