出版社内容情報
戦国期から江戸期にかけて、日本の科学技術は大変革を遂げた。「もう一つの文明開化」の先駆となった36人の事績を縁の地に訪ねる。
内容説明
日本に「もう一つの文明開化」があった。鉄砲伝来から日米和親条約に至る時期である。特に江戸時代には、漢学的素地の上に南蛮文化が彩りを添え、蘭学が栄えて、重層的、多面的な学問風土が醸成された。明治以降の近代化は、この長い熟成期があって初めて達成できたものなのである。身分を問わず、旺盛な知的好奇心と飽くなき探求心によって科学的思考を進め、新技術を開発した先人三十六人の事績を、ゆかりの地に訪ねる。
目次
第1章 江戸前期―生年一五五四~一六六八(角倉了以―水運開発の豪商;千々石ミゲル―西洋理法への開眼者 ほか)
第2章 江戸中期―生年一六九一~一七三八(丹羽正伯―薬園開祖の本草学者;青木昆陽―蘭学を先導した甘藷先生 ほか)
第3章 江戸後期―生年一七四七~八九(司馬江漢―夢中の窮理銅版家;山片蟠桃―無鬼論の大坂町民学者 ほか)
第4章 幕末期―生年一七九三~一八三八(渡辺崋山―蘭学の大施主;宇田川榕庵―近代化学の先駆者 ほか)
著者等紹介
金子務[カネコツトム]
1933年(昭和8年)、埼玉県川越市に生まれる。1957年、東京大学教養学部教養学科卒業。読売新聞社記者、中央公論社編集者を経て、1985年、大阪府立大学大学院人間文化学研究科教授。同大評議員、総合情報センター所長を務める。その後、図書館情報大学(現、筑波大学)教授、帝京平成大学教授、放送大学客員教授を歴任。大阪府立大学名誉教授、国際日本文化研究センター共同研究員、形の文化会会長、(財)日本科学協会理事、(財)松ヶ丘文庫理事。専攻、科学思想史、科学技術論、情報文化論。著書『アインシュタインショック』(第3回サントリー学芸賞、河出書房新社、のち岩波現代文庫、全2巻)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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編集兼発行人