内容説明
ノーベル賞は、一九〇一年に、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和の五分野で始まったが、中でも自然科学の三分野の受賞者とその業績は、二〇世紀の科学の歴史そのものである。この一〇〇年間に世界の科学はどう変化してきたのか。本書は、ドイツの時代からアメリカの時代へ、基礎科学から応用科学へと移りゆく足跡をたどりながら、賞の未来を展望するものである。あわせて、日本人科学者にまつわる秘話も紹介。
目次
第1章 ノーベル賞の変遷
第2章 ノーベル賞候補になっていた日本人
第3章 自然科学分野で受賞した日本人
第4章 ノーベル賞の創設と歴史
第5章 二〇世紀は物理学の世紀だった
第6章 病気との闘いの歴史とノーベル賞
第7章 二〇世紀最大の発見から分子生物学の誕生
第8章 二〇世紀のノーベル賞から未来のノーベル賞へ
著者等紹介
馬場錬成[ババレンセイ]
1940年(昭和15年)、東京生まれ。東京理科大学理学部卒業。読売新聞社入社。編集局社会部、科学部、解説部を経て、論説委員。2000年11月、退社。現在、科学ジャーナリスト、特定非営利活動法人21世紀構想研究会理事長、文部科学省科学技術政策研究所客員研究官、総合科学技術会議専門委員
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感想・レビュー
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読書実践家
8
面白い。ノーベル賞受賞者の各国別の人数の一覧など、興味深い内容であった。2016/04/29
mstr_kk
4
とてもよい本でした。とくに後半の章では、20世紀の科学の発展を、ノーベル賞受賞者や関連人物たちの業績にうまくリンクさせて語ってくれており、いろいろな事柄が頭の中でつながっていきます。科学に興味がわく1冊です。2016/03/25
MAT-TUN
4
馬場先生は面白い読み物を書きますね。馬場先生の「物理学校―近代史のなかの理科学生」も非常に面白い。2011/12/25
ネコタ
3
科学史の本。ノーベル賞を受賞した研究内容で科学の進歩を紹介している。いままでノーベル賞の候補になった人やその選考過程が明らかにされている部分も紹介されていて大変興味深い。この本で受賞が予測されていた小柴博士や益川・小林両博士も受賞している。2015/01/28
tankaru
2
ノーベル賞を取れなかった日本人と、取れた日本人と、取れそうな日本人の話。それ以外はおまけ。2012/11/13