中公新書<br> イギリスのいい子日本のいい子―自己主張とがまんの教育学

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中公新書
イギリスのいい子日本のいい子―自己主張とがまんの教育学

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  • サイズ 新書判/ページ数 191p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121015785
  • NDC分類 379.9
  • Cコード C1236

出版社内容情報

優しい子に育ってほしいけれど、自分の意見を言えないようでは困る。自分の意志を持ってほしいけれど、わがままなのはだめ。子どもが育つとき、自己主張と自己抑制が共にできることが大切なのはわかっていても、そのバランスは難しい。両者を等しく重視するイギリスと、自己抑制を尊重しがちな日本を比較教育学を用いて比べながら、子どもたちはどうやってこれらを身につけていくのか、親はそのためにどうすべきかを探る。

内容説明

優しい子に育ってほしいけれど、自分の意見を言えないようでは困る。自分の意志を持ってほしいけれど、わがままなのはだめ。子どもが育つとき、自己主張と自己抑制が共にできることが大切なのはわかっていてもそのバランスは難しい。両者を等しく重視するイギリスと、自己抑制を尊重しがちな日本を比較教育学を用いて比べながら、子どもたちはどうやってこれらを身につけていくのか、親はそのためにどうすべきかを探る。

目次

第1章 自己主張と自己抑制
第2章 イギリスとアメリカと日本
第3章 幼児のしつけと教育の日英比較
第4章 日本とイギリスの子どもたち
第5章 日本人の対人関係と子どもの自己の発達
第6章 新しい幼児教育の方向性

著者等紹介

佐藤淑子[サトウヨシコ]
1955年(昭和30年)も富山県に生まれる。ハーバード大学教育大学院修士課程修了、ロンドン大学教育研究所博士課程修了、Ph.D.(教育学)。現在、鶴川女子短期大学助教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

40
イギリスのいい子日本のいい子―自己主張とがまんの教育学。イギリスでは自己主張と我慢の両方をきちんと出来る子供がいい子とされる。日本では自己主張が軽視され、我慢が出来る子、自己抑制が出来て協調性がある子がいい子とされる。だから日本人は大人になっても最低限の自己主張が出来ない未成熟な人間になってしまう。自己主張軽視、我慢重視の日本の教育に警鐘を鳴らす良書です。2018/08/13

shizuca

6
面白い比較。たしかにイギリスも日本も自己抑制をするお国柄とききますが、イギリスはさらに自己主張もするお国柄とのこと。幼児を対象にした実験結果、たしかになぁと思うこともあり興味深いです。わたしも母親なので「子どもの自己主張に対する反応」は悩むところ。自分のこどもが泣かされたときや不利益を被ったときにどう対処するか、本書に書いてあるようにその場で対応変わるんです。めんどくさいけれど対人関係を重視してしまう……これ嫌な風習(社会の風潮)ですね。ダメなものはダメだと伝えて、注意された方がきちんと謝意を伝えられたら2016/03/29

まど

5
『優しい子に育ってほしいけれど、自分の意見を言えないようでは困る。自分の意志を持ってほしいけれど、わがままなのはだめ。』 私も同じこと思ってました。わがままな息子を押さえつけるような時もしばしば。自己主張もできるが自己抑制もできるバランス感覚のある人に育てようということが書かれています。イギリスやアメリカの子育てを垣間見ることで、肩の力が抜けて視野も広がったような気がします。多分気だけですが…。2010/06/16

ひつじねこ

4
子育ての方法を英と日(と米)で比較した、よくある比較論。だが筆者は、日本が英型を真似ろと主張したいのではないと言う。実際、部分的に真似たところで子どもの人格形成は社会の在りように影響されるわけで、いくら親の比重が大きいとはいえ効果は薄かろう。むしろ子どもが日本社会から浮く結果にもなりかねない。プリンシプルを持たず状況次第で方針が変わる、内と外や表と裏を使い分ける社会。他国との交流が進むほど既存の在りようが破綻に向かっているのは多くの人間が感じているはずだ。足りないのはそれと正面から向き合うことだが、さて。2016/09/24

あい

4
自己主張と自己抑制のバランスが大切だと学んだ。なぜタイトルにイギリスが出てくるのか最初不思議だったけれど、イギリスは自己主張と自己抑制のバランスを重視した教育で、日本はどちらかというと自己抑制に偏りがちな教育で、この違いを見る為だということに納得。民族性とか文化が自己形成に影響してくる中で主張と抑制のバランスのとれた子に教育して行くのは実際かなり難しいと思うけど…興味深い本でした!2014/05/12

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