中公新書<br> フランス現代史―英雄の時代から保革共存へ

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中公新書
フランス現代史―英雄の時代から保革共存へ

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  • サイズ 新書判/ページ数 329p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121014153
  • NDC分類 235.07
  • Cコード C1222

内容説明

パリ解放とドゴールの凱旋によって出発したフランスの戦後には疲弊した経済の立て直し、植民地解放運動への対処等課題が山積していた。とりわけアルジェリア紛争は国内分裂を招きかねない危機であった。これを乗り切ったドゴールの指導力も、五八年五月の学生反乱を契機とする変革の波には抗し切れなかった。高度産業社会は伝統的価値観も転換させたのである。英雄の時代からコアビタシオン(保革共存)へ向かうフランスの試行の足跡。

目次

第1章 フランスの解放とドゴール臨時政府
第2章 第四共和制の成立と展開
第3章 ドゴール時代
第4章 ポストドゴールの第五共和制
第5章 ミッテラン時代
第6章 シラク時代

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

12
3分の1が第四共和政、3分の2が第五共和制。戦後フランス外交は3つの軸によって構成される。米ソ対立=東西冷戦の枠組み、旧フランス帝国の終焉=植民地独立への対応、ヨーロッパ統合。107頁。第五共和制の成立とギニアの独立がアフリカの年を生み出す。201頁。ジスカール・デスタンの外交政策の特徴は、ドゴールとは異なり「新大西洋主義」と呼ばれた対米強調への強い傾斜にあった。312頁。結局、フランス外交は左右区別なく、常にドゴール主義を堅持する。その意味では、核抑止力を放棄しなかったミッテランもその例外ではなかった。2016/04/25

marty@もぶおん学

5
第二次世界大戦後のフランスの歴史をほぼ政治に特化して解説する。刊行時期がやや古いのでシラク時代までだが、フランスの戦後政治史に関心があれば満足できる内容。第五共和制の創始者であるドゴールの、イデオロギーにとらわれずフランスの国益を追求する独自の姿勢が光る。そのドゴールに対して生涯アンチを貫いたミッテランもまた、大統領としてはドゴール的に振る舞わざるを得なかった。ミッテラン時代に顕在化した、社会主義的政策による格差解消の挫折、移民問題、欧州統合路線などが、現在のフランスの混迷の淵源のように思われた。2023/02/18

おらひらお

4
1998年初版。たまたま明太フランスを食べたので、読んでみた本です。第4共和制の政治権力の激しい移動に日本と似た印象を受けてしまいました。現代史を概観するとドゴールの偉大さがよくわかります。2012/12/01

スズキパル

0
終戦直後からシラク時代までのフランス政治史。もともと議会主義に対し懐疑的だったドゴールが成立させた第五共和政下で、ドゴール亡き後、保守と左翼が首相と大統領のポストを分け合う「コアビタシオン」が制度化されていった流れが興味深い。特に社会党のミッテラン大統領時代に、保守派のシラク首相が大統領の抵抗に遭いながら、新自由主義的な政策を推し進めた例など、内政に関しては首相のリーダーシップが意外と強い印象。執行府と立法府が対立するという意味では、コアビタシオンは日本の地方自治における二元代表制ともイメージが重なる。2014/09/14

bemoost

0
政治史を頭にたたき込む2009/06/29

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