内容説明
「ザ・タイムズ」には1852年から1878年の26年間に450の日本関係記事が掲載されている。この時期はペリーの浦賀来航から西南戦争、大久保利通の暗殺事件に当るが、政治・経済・文化・風土は勿論、単に異国の紹介というに止まらず、1864年の薩英戦争については、イギリス議会の議論内容を詳細に報道している。同時代外国紙が報道した、国際社会に入って激動する日本の姿を、他の外国人の見聞記などと合わせて描く。
目次
第1章 鎖国から開国への道程
第2章 日本に開国を迫る欧米諸国
第3章 薩英戦争とイギリス議会
第4章 日英通商条約とイギリス議会
第5章 異文化接触と文明開化
第6章 政治・経済を変えた開国
第7章 文明開化の恩恵いずこ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ビイーン
23
イギリス側の論理で薩英戦争を論ずるところは面白い。
北山央晃
3
薩英戦争を軸として幕末から明治維新に至る激動の時代を描いたもの。日本が欧米の経済支配圏に飲み込まれようとするときに日本国内の幕藩体制はどう揺れ動いたのか。2015/07/13
印度 洋一郎
3
イギリスの新聞「ザ・タイムス」の記事や関係者の資料を中心に、イギリスなどの欧米から幕末維新の日本を考察する。日英通商条約や薩英戦争など、当時のイギリスが日本にいかなる興味を持っていたか、又当時の日本が欧米からはどういう国に見えていたか、新鮮な視点が提示されている。特に、「国際法違反の非人道的行為」として政治問題化した、薩英戦争時の鹿児島を焦土と化したロケット弾攻撃を巡る議会の論争はとても刺激的な内容。しかし、書名の割には「タイムス」 の引用が少なく、又著者の論旨と記事の引用の区別がわかりにくいのが残念。2014/02/26
孤独な読書人
3
英国議会で日本について議論されていたとは知らなかった。2011/12/16
しお
2
図書館。三章、五章が面白かった。が、タイトルから受ける印象と内容が違っていた。新聞記事が並んでるだけでよかったのだけど。途中からは完全に脱線。この本書いた人鹿児島の人だろうなと思ったら本当にそうだった。2010/12/18
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