内容説明
本書は日本が行っている国際文化政策、国際文化交流の、実際を踏まえ、これからの国際社会の中で、どのような文化面の戦略をとっていくべきかを考究するものです。
目次
第1章 日本人の名前のラテン文字表記
第2章 世界の文化の現在、そして日本
第3章 日本の文化交流の種々相
第4章 よい交流とわるい交流
第5章 文化の戦略を考える
感想・レビュー
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茶幸才斎
1
現代は、欧米文化が否応なく世界を席巻する中で、地球上の文化の多様性をいかに維持していくかが課題である。こと我が国においては、自国の文化に自信がなく、欧米の文化を無批判に肯定する一方、その他の地域の文化を軽視する悪い傾向がある、と筆者は指摘し、まず自国の文化を知り、日本人としての視座を持って世界を(まずはアジアを)見ることが肝要と説く。韓流ブーム等を経て、日本人のアジアに対する見方に変化は生じているが、領土問題を巡る昨今の情勢を思うと、地理的に最も近い国々であっても相互理解はまだまだ覚束ない現実を実感する。2013/03/23