内容説明
「日本問題」とは、日本は不可解だという欧米知識人の問いである。60年代に「奇跡」として注目を浴びた戦後日本の経済成長は、70年代に「摩擦」を生み、80年代には「脅威」として認識され、修正主義者によって「異質論」が唱えられる。日本の何が彼らを苛立たせるのか。本書はライシャワー、ヴォーゲル、ウォルフレンなど欧米知識人の著作を通して「日本問題」の系譜を辿り、90年代の課題として、近代主義を越える普遍的道徳を考える。
目次
第1章 「奇跡」としての日本―1960年代
第2章 「大国」としての日本―1970年代
第3章 「脅威」としての日本―1980年代
第4章 冷戦以後の「日本問題」―1990年代前半