中公新書<br> 漱石の倫敦、ハワードのロンドン―田園都市への誘い

中公新書
漱石の倫敦、ハワードのロンドン―田園都市への誘い

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  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010377
  • NDC分類 518.88
  • Cコード C1222

内容説明

明治33年、ロンドンに留学した夏目漱石が見たのは、産業革命達成がもたらした富と情報の中心であり、その影に渦巻く孤独と悲惨と不安であった。この都市の危機を雄大な構想をもって改善しようとする英国近代都市計画の先駆者こそ、エベネザー・ハワードである。彼はロンドンを、本来の町と村の集合体群として甦えらせようとした。漱石の見た近代の病を、ハワードは田園の再発見によって克服しようとしたのである。

目次

プロローグ ロンドン
第1章 世紀末
第2章 改革
第3章 文明
第4章 田園
エピローグ 東京

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

マリーゴールド

8
『「明日の田園都市」への誘い』のちょうど10年ほど前に出版された本書は、どうやら著者の処女作らしい。『~誘い』にも漱石は登場するが、本書では漱石とE.ハワードをW.モリスを通じて結び合わせるという、一種の離れ業めいた試み(成功しているかどうかはともかく)がされている。ハワード側の記述は、『~誘い』と基本的には変わらないが、B.ショーの人となりや作品についてより突っ込んで書かれている。知的階級に属する複雑な人物であり、社会主義を目指したショーが、自由主義者であり、純粋だが無学な民間の速記者にすぎない2015/07/03

駒子

1
「ビクトリア朝の偽善性と産業主義を憎んだロセッティとモリスが姦通という最も反家庭的行為の中で、中産階級が夢み理想化したhomeを、自らも含めて崩壊させていくーそのさまを漱石は暗い深淵をのぞき込むようにして、彼等ラファエル前派の絵画や文化の内に見出していたのかもしれない」産業革命後、急速な工業化によって混乱し汚れたロンドンを田園都市 Garden cityにトランスフォームさせたハワード、急速に近代化する日本にとっての文学芸術の立ち位置を探る漱石。2014/05/06

工具漢

0
古今が融合する魅力的なロンドンは如何にしてできたか。理想の実現の難しさを改めて考えさせられる本でした。2009/09/29

tkmt

0
倫敦に始まり、東京に終わる英国都市計画の萌芽についての本。ロンドンの都市環境を改善したいというハワードの情熱と熱血さが田園都市という理想的な概念を作り上げた。現実に流される間に富裕層出資のプロジェクトに、福祉国家主体のものへと変貌していった。今の日本での効率優先の都市計画とは理念が大きく異なり新たな学びがあった2023/10/21

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