中公新書<br> 御前会議―昭和天皇十五回の聖断

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中公新書
御前会議―昭和天皇十五回の聖断

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  • サイズ 新書判/ページ数 242p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010087
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C1221

内容説明

1941年12月8日、日本はハワイ真珠湾の奇襲攻撃で対米英戦争を開始し、日本の対米英宣戦で第二次ヨーロッパ大戦は世界大戦に展開する。本書では、昭和天皇御前会議の十五回の「聖断」と、最高戦争指導を、日中戦争開始後の、昭和13年の大本営設置から、同20年のポツダム宣言受諾まで検討する。また御前会議の設置を余儀なくした、統帥命令の大本営令制定をも考察する。

目次

1 「四方の海みなはらからと思う世に」
2 「南方作戦計画はできたか」
3 対米英「戦争決意」をした理由
4 昭和天皇の最高戦争指導
5 日清戦争・日露戦争の大本営御前会議
6 昭和の御前会議は聖断の場
おわりに 1991年12月8日と現代日本

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CTC

12
91年中公新書、現在は重版未定。著者は『日本の参謀本部』の大江志乃夫(同書は同新書版が絶版ののち、すぐに吉川弘文館から復刊。確かに名著である)。さて狭義の御前会議とは何か。38年のトラウトマン工作対応の第1回からポツダム宣言受諾決定まで15回行われたとされる。例えば枢密院本会議には昭和天皇も“臨御”したし、他にも臨御の会議は数多あったが、これらは御前会議とは「性格を異にする」という。統治大権は国務大臣の輔弼により施行され、軍隊は天皇直率だが本来政略に従うもの、しかし宣戦を伴う場合は別、というわけだ。2019/09/09

印度 洋一郎

5
有事に天皇臨席に行われる最高戦争指導会議、と一般的に思われている御前会議、そして最高戦争指導部である大本営について、一時資料を駆使しながら実態に迫る良書。当初は有事の陸海軍統合参謀本部のはずが、軍同士の綱引きや周囲の情勢で政府首脳も含めた最高指導部になった経緯や、日清と日露の両戦争では独走しそうな軍部を政府がよく抑えていた歴史を概観する。しかし、このシビリアンコントロールは多分に首脳間の人間関係(維新の元勲同志)に負うところもあり、それから30年後の日中戦争時には形骸化し、軍や政府のセクト主義が横行する2018/12/19

三上 直樹

3
1991年、もう25年以上前の歴史学の泰斗による戦争遂行の中核を担う大本営とその決定をしていく御前会議のあり方をまとめた一冊。冷徹な筆致で文章が進んでいきますが、そこから軍部の無責任ぶりと、この戦争に昭和天皇がどれだけ深くかかわっていたのかが伝わってきます。2017/10/14

takao

2
ふむ2024/03/20

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