中公新書<br> ブルームズベリー・グループ―ヴァネッサ、ヴァージニア姉妹とエリートたち

中公新書
ブルームズベリー・グループ―ヴァネッサ、ヴァージニア姉妹とエリートたち

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  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121009166
  • NDC分類 361.65
  • Cコード C1270

内容説明

今世紀初頭、ロンドンのブルームズベリー地区に在るスティーヴン家で、若い知識人たちの定期的な集いがもたれるようになった。彼らは激動する時代に背を向け、新しい感性のあり方を模索した。その特権性・独善性ゆえに批判されながらも、彼らはやがて絵画、文学、批評、学問などの場で独自の仕事をなして世の耳目をひくことになる―。ケインズ、ストレイチー、ヴァネッサ、ヴァージニア姉妹の織りなした、友情と別離の青春を綴る。

目次

第1章 レズリー・スティーヴンの死
第2章 ヴァネッサの結婚
第3章 後期印象派展
第4章 ヴァージニアの結婚
第5章 良心的徴兵忌避
第6章 平和の帰結

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

78
私はこの名前を聞くと、すぐケインズを思い出します。彼がこのようなグループに参加したかはこの参加者を見るとよくわかるような気がします。リットン・スレーチーが参加していたこともあるでしょうが文学や芸術にも興味を持っていたということでしょう。奥さんも有名なバレリーナでしたから。日本の場合だとこのようなグループはできないでしょう。いやみな感じがするかもしれません。(田園調布グループとか松涛グループ、成城グループ、鎌倉グループなどが予想されます)2015/09/15

壱萬参仟縁

25
BGは20C初頭に、ゴードン・スクエアを初めとして、この地区に住んで生活した、知識人たちの自然発生的に生れた集まり(4頁)。ムアの『倫理学原理』1903年は、倫理学の根本問題をきわめて論理的に追求した哲学書(47頁)。慶應通信の倫理学のテキストで出てきたことを想起した。若い男女は生き方と感受性は一つで、その裏付けとなる哲学を求めていた(48頁)。ケインズもフェローの地位を目指して、リットンより後から論文を書き始め、1909年に先にフェローになった(89頁)。ケインズの異質性(92頁~)。2015/12/07

T. Tokunaga

5
レナード・ウルフって、ヴァージニアさんの影の薄い夫のみならず、実は国際連盟づくりの立役者だったんだ、とか、リットン・ストレイチーは下ねた好きの劣等生だった、とか、ラッセルはブルームズベリーに日参していたわけではない、とか、ケインズはやはり財テクに長けていた、とか、ロジャー・フライがイギリスに後期印象派を紹介したとか、ゴシップを読むならこの本はかなりよい。2023/10/13

めめめ

3
ブルームズベリー・グループについて淡々と。結局のところ、ブルームズベリー・グループってなんだったのかしら?友情や愛情を重んじ、同世代同階級の人が議論するサロンみたいな感じだったのでしょうか。グループの価値や影響にはあまりふれず、関係者の人生の記述に終始している印象でした。ロジャー・フライという人物がイギリスにポスト印象派を紹介したとは知らなかったです!2012/06/30

マリーゴールド

1
備忘:リットン・ストレイチーの名前について「リットンというのは本来ミドル・ネイムで、満州事変の国際聯盟調査団長をつとめたリットン卿が名付親だったことに由来(p90)」2023/08/23

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