内容説明
今日清沢洌は、太平洋戦争下の記録『暗黒日記』の著者としてのみ知られている。だが清沢は石橋湛山と並んで戦前期における最も優れた自由主義的言論人であり、何よりも外交評論を得意としていたのである。清沢がその評論で示した日米関係に対する認識が、馬場恒吾をして「正鵠な米国観を樹立しておったのは彼ただ一人」と言わしめたほど、同時代人の中で例外的に鋭くあり得たのはなぜか。その秘密を解明し全体像に迫る初の評伝。
目次
序章 青年時代
第1章 新聞記者時代―国際協調と政党政治
第2章 評論家としての独立―国際協調の崩壊
第3章 自由主義者の孤独―日本外交の混迷
第4章 評論から研究へ―日中戦争と日米戦争
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