内容説明
20世紀の科学に残された最大の謎といわれる脳をめぐる研究は、いま急転回をみせている。本書は〈第1部〉で、神経生理学から機能局在説の歩みが、また認知科学から強システムである脳機能の総合的捉え方が、そして数理工学から神経モデリングの試みが報告される。これをもとに〈第2部〉で、脳と機械、記憶とは何か、「心」をどう見るかなどをめぐって討論され、複雑な脳への科学的アプローチの方法と成果が総合的に提示される。
目次
第1部 報告(機能局在説の歩み―神経生理学から;認識の心理学―認知科学から;脳のソフトウェア―数理工学から)
第2部 討論(知覚と運動;脳機能の強システム性;ボルツマン・マシン;直列処理と並列処理;言語と思考;記憶のモデル;「心」をどう見るか)