感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
筑紫の國造
13
元同盟通信の記者で、様々な著名人とも親交があった松本重治の回顧録。タイトル通り、近衛内閣期以降の時代を語っている。さすがに練達のジャーナリストだけあって、その記述は滑らかである。豊富な交友関係から紡がれる歴史の物語は、読み物としても面白い。ただし、巻末にある対談には明確な事実誤認も含まれ、史実を確認する際には注意が必要だ。文章がうまいだけに、つい流されがちになる。この回顧録に限った事ではないが、著者の立場を念頭に置いて読む必要がある。2024/02/28
takao
3
ふむ2024/05/27
印度 洋一郎
2
同盟通信で要職を務めたジャーナリストが、日中戦争勃発後の和平交渉の内情を中心に、個人的に交流のあった近衛文麿の去就や人物像などと共に当時を回想した記録。著者は陸軍内の和平派と共に中国側の和平派とも交渉を重ねるが、やはり日本も中国も主流派が和平に積極的ではなかったという基本的な問題があった。中国側はまず日本軍の撤兵ありきだが、日本側は絶対に「撤兵」の文言は避けるという姿勢で、これでは話も進まないだろうと思う。肝心な時に著者は腸チフスに倒れて、和平が頓挫した現場には立ち会っていないのも、読んでいてもやもやする2023/06/05
フンフン
1
同じ著者による『上海時代』の続編。日中戦争中の和平工作の動きを描く。2019/03/30
山本
1
近衛文麿2011/10/07