感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
8
◆1974年刊。'22/2/4購入。パラパラ用。教材に使えるかもしれないと思い。◆「この本は日本近代・現代文学の名作の中から、『浮雲』にはじまり『天平の甍』にいたるまでの六十二篇を選んでとり上げ、それぞれの作品から原文の一部を生かして梗概をたどったあと、その作品のすぐれているところ、その意味について解説し、批評を述べたもの(「まえがき」より)」◆作品中、1/4ほどは未読。
くまくま
6
明治〜昭和中期までの小説62篇。読んだことがあるものはわずか6篇、聞いたことある作品は23篇、まだまだ知識不足なことを痛感させられた。多様なジャンルがあり、開国から100年前後の間に日本の文学は成熟していたことがわかった。古典を読めという意見はこれまで聞き流していたが、作品の完成度の高さを思い知らされ、蔑ろにできないなと思った。青空文庫も利用しながらせめて10篇くらいは読んでおきたい。2020/05/04
サトル
1
日本の名作の名作たる所以をビギナーレベルで良いから知りたくて読んでみたが、著者の渾身の編纂をまえがきを最後に読んで思わず唸ってしまった。日本近代文学の出発点となった二葉亭四迷「浮雲」から井上靖「天平の甍」までの62篇。それぞれの時代や思潮、流派を代表するベストセレクトの名作が並んでいる。出版されたのが昭和49年だから、著者のその後の日本文学への眼差しを続編として垣間見たかった。この本に掲げられた名作の雫を手にとると、日本の近代文学という壮大な海原へ漕ぎ出してゆけそうな、そんな充足感に浸れる新書だった。2018/06/22
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