感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ピッピ
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周縁的なるものへの過度な憧憬も考えものだが、しかし、千年王国主義の特徴といえば現存社会の全面的な危機と社会の大変革へのヒリヒリとした切迫感であり、そこから革命的な主体性をさえ取り出すのも不当ではないのだろう。中国の農民反乱であれ、中世の異端宗派であれ、市民革命における急進主義であれ、認識を超える力に相対した人々を戦闘的たらしめた思想はそのようなものであった。こうした闘争の歴史を総括するべき近代の社会革命は啓蒙、合理主義、生産力の子とされたが、それは千年王国主義からどれだけ遠くに行ったのだろうか?2025/02/08