感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
12
あまりにも香ばしい高橋正衛の文章を私一人味わっては勿体ないので御照覧戴こう。「いわゆる『国務』の一部は、統帥権独立の名目のもとに、国務大臣に独立する軍事機関の権限に属せしめられ、したがってまた内閣の統制の外に置かれる。故に差別主義がかくの如き兵権独立の制度と相結合して行なわるる場合においては、その兵権政従主義の基における場合とは異なり、権力の均衡は著しく軍部に有利であって、差別主義即ち軍人の政治的中立の原則は、反面において兵権独立の形式における軍人の――組織的、即ち軍部としての形式、軍事機関としての形式に2019/10/26
讃壽鐵朗
1
実に詳細に述べている2019/09/21
AKa
1
政治家による政治とは別の「政治」が表に出るまで。陸軍の大御所、山県有朋が国政においても強大な権力を握っていた故に発生した歪みを矯正せず、政党政治の腐敗もあり、結果軍部が支持された訳だが、軍部は軍部でエリート達が政治思想を巡って暗闘を繰り広げていた。戦前の政党政治の書物とセットで読むのが吉かと。今回は中公新書版で読んだのですが、今は講談社学術文庫に収められているようです。2013/09/09