出版社内容情報
就職のため。デビューを目指し。自己表現の一つ――。
様々な理由で大学時代に小説を書いていた五人。数年後、恩師の死をきっかけに、再び「創作」と向き合うことに……。
一方、恩師が命の終わりに描いた作品のラストには、ある謎があって――。
デビュー30周年の作家が描く、「書く」ことの楽しさ、苦悩、そして現実……。
【目次】
内容説明
これは、世に出してはいけない作品なのか?人気作家・時任晶子の最期の作品。そのラストを巡る疑惑と真相とは―。「書く人」「作る人」「届ける人」、そして「読む人」すべてに届いてほしい。ほしおさなえ、キャリア30年の到達点!
著者等紹介
ほしおさなえ[ホシオサナエ]
1964年東京都生まれ。詩人、作家。1995年「影をめくるとき」で群像新人文学賞小説部門優秀作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
itica
69
小説家であり、大学で教鞭を取っていた先生が亡くなり、最後のゼミ生たちが葬式を機に再会した。ひたすら小説を書き熱く語った学生時代と現在を、元ゼミ生の5人が語る連作短編集。動きが少ないせいか最初は興味が持てず、なかなかページが進まなかったが、それぞれの想いの深さがいつしか私の心の中にも入り込んだような気がした。作中に出てくる先生の作品が面白そう。読んでみたい。 2026/06/18
machi☺︎︎゛
66
時任晶子という小説家が病気で他界した。大学のゼミも担当していたのでそのゼミで直接時任に学んでいた者たちがお通夜、葬儀、その後一周忌、三回忌、七回忌で集まる。それごとに語り手が変わり、時任の話、自分たちの今などを語っていく。ほしおさなえさんは単純に言葉や文章が好きなんだなと思う話。だけど同時に言葉が思いもよらない形で人を傷つけたり、第三者から言われて初めて気づく事など言葉一つが持つ危なさにも気付けた。2026/06/05
nyanco
31
「死」がタイトルに入る本作 「琴子は着物の夢を見る」で着物の記憶として今は亡き人たちの想いが描かれたことはあるけれど、今回はダイレクト。「よし、読むぞ」と心を決めて読み始める。タイトルのまま、小説家の死をきっかけに物語が始まる。代表作のファンタジー「雨使い」を描いた小説家・時任 大学の創作ゼミの教え子同期のうち5名の視点で物語が進んでいく。通夜、葬儀、一周忌、三回忌、七回忌 それぞれの想いが違っていたり、時を経て、先生への想いや小説を描くことの捉え方が変化していく過程がとても丁寧に描かれていました →続2026/05/28
よっち
26
人気作家・時任晶子の死。彼女の大学創作ゼミの5人の教え子たちが、葬儀・三回忌・七回忌を通じて再会し、書くことと人生を振り返る連作短編集。刊行された恩師の遺作のラストに抱いた違和感を軸に、卒業してからは立場も境遇も異なる卒業生たちが、それぞれの視点から過去と現在に思いを馳せる展開で、作者の人格を映し喜びを与え、傷を抉り凡庸さに打ちのめされ、筆を折らせる「書くこと」の烈しさを浮き彫りにする一方、様々な葛藤がなぜ書くのかという根源的な問いに繋がっていって、最後に明かされてゆく意外な真相もまた印象的な物語でした。2026/06/08
RRR
22
ある種のミステリーかな。着実に作家としてのキャリアを積んでいるから、このような作品が書けたのだろう。作家の苦しみが如実に伝わり、やはり作家は並の努力ではなれないんだな。中々、読み応えがありました。2026/04/28




