出版社内容情報
2023年4月8日に87歳で死去した作家、富岡多恵子の評伝。
池田満寿夫との7年間の事実婚の後、55年をともに暮らした夫、現代美術家・菅木志雄氏へのインタビューを中心に、親交の深かった関係者へ取材。
上野千鶴子が「戦後文学史の中で唯一無二の存在」とする作家の生涯を描く。
【富岡多惠子】
1935年大阪市生まれ。詩人の小野十三郎の影響を受けて詩を書き始め、58年詩集『返礼』でH氏賞を受賞。その後、小説を手掛け、73年『冥途の家族』で女流文学賞、97年『ひべるにあ島紀行』で野間文芸賞。鋭い批評眼と文学性を持った評論も評価が高く、94年「中勘助の恋」で読売文学賞、2001年「釋迢空ノート」で毎日出版文化賞、05年「西鶴の感情」で伊藤整文学賞、大佛次郎賞。92年刊行の上野千鶴子、小倉千加子との共著『男流文学論』はフェミニズム批評の先駆けとして大きな話題となった。
【菅木志雄】
1944年岩手県生まれ。68年に初の個展を開催、以来、数多くの展覧会で発表を続ける。「もの派」を代表するアーティスト。2012年ロサンゼルスの「太陽へのレクイエム:もの派の美術」へ参加、再評価の機運が高まった。同年ニューヨーク近代美術館で開催された「Tokyo 1955-1970: A New Avant-Garde」に参加。16年にはイタリア・ミラノで大規模個展「Situations」が開催され、17年ヴェネチア・ビエンナーレ「VIVA ARTE VIVA」にも参加。08年、栃木県那須塩原市に菅の作品を常時展示するスペース「菅木志雄 倉庫美術館」が開館した。16年、毎日芸術賞受賞。
【池田満寿夫】
1934年旧満州国生まれ。画家・版画家・挿絵画家・彫刻家・陶芸家・作家・映画監督など、芸術家として多彩に活躍。50年代後半から版画家として東京やパリなど各地のビエンナーレで入賞。65年ニューヨーク近代美術館で個展を開催、翌年ヴェネチア・ビエンナーレで国際大賞受賞。77年『エーゲ海に捧ぐ』で芥川賞。97年3月8日死去。
【目次】
内容説明
全世界を向うにまわし、ひとり荒野を歩き続けた、富岡多惠子の革命とはなんだったのか。詩を書き、小説を書き、評論を書き―七十七歳で筆を擱く。
目次
富岡多惠子、逝く
白い教会の結婚式
時代のカップル
運命の別れ
松原のアトリエ
女たちの苦闘
タエコとかずこ
変形された家族
詩が生まれた日
二匹の流れ者
三十五歳の空即是空
革命的選択の結婚生活
詩から小説への「溝跨ぎ」
実験的歌謡曲
零落志向
ひとり荒野を歩く
もう書かない
邂逅と永別
エーゲ海に捧ぐ
『男流文学論』誕生
『男流文学論』余波
迷走
因果な「大阪」
詩人と小説
芸術より芸
金色の瓜
はぐれものの思想家
したい仕事だけ
著者等紹介
島〓今日子[シマザキキョウコ]
1954年、京都市生まれ。ノンフィクションライター。ジェンダーをテーマに幅広い分野で執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
半月光




