出版社内容情報
江戸・明治期の大名人、三遊亭円朝が驚きの推理で謎を解く。文明開化の空のもと、人情味あふれる江戸っ子たちが活躍する落語ミステリ3話。
目 次
明治の地獄とマイナイソース
牡丹灯籠異問
即身仏
【目次】
内容説明
「怪談牡丹灯籠」など多くの傑作を生んだ名人・三遊亭円朝が、数々の謎を鮮やかに解決!
著者等紹介
愛川晶[アイカワアキラ]
1957年福島市生まれ。94年『化身』で第5回鮎川哲也賞を受賞。トリッキーな本格ミステリを基調としながら、サイコサスペンス、ユーモアミステリ、人情ミステリと幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
95
落語家円朝を探偵に据えたミステリ連作集。と言っても円朝が事件に踏み込むというより、弟子の息子正太郎が関わった不可解な出来事を師匠に相談をするという形。あとがきを読むとフィクションながらも史実を巧みに盛り込んでいるようで、円朝の人となりや新世紀を迎えた明治の頃の雰囲気がいい感じで伝わってきて愉しく読めた。円朝は洋食好きだったらしく、それが謎解きに繋がったり、怪談話の創作が有名だが本人は幽霊を信じていない。むしろ現実主義的な面が牡丹燈籠にも垣間見られる。そして最初と最後の篇の結び付きに師匠の心持ちを感じた。2025/11/01
rosetta
29
★★★✮☆三遊亭円朝が1900年に死なずに生きていたら、という作者の愛情から書かれたのかと思われる、落語とミステリーをミックスさせるお得意の噺。神楽坂の洋食屋の小僧正太郎は実は十三年前に死んだ円朝の弟子ぽこ太の息子。洋食を教えるために向かった四ッ谷の屋敷の主人は三遊亭円朝だった。奇縁から次々に事件に巻き込まれる正太郎だが円朝の推理で謎が開かれる。明治の空気感も程よく感じられ、色々新しい知識を仕入れることもできて嬉しい読書。落語好きでミステリー好き、神楽坂で長年働く自分にはご褒美のような本。2025/10/28
小梅さん。
15
三遊亭円朝師匠! なんて素晴らしい。 実在の噺家さんで、数多くの新作落語も生み出していらっしゃる。 その上、名探偵! 人柄も魅力的。 明治の元老井上馨氏まで登場で、存在感を見せてくれる。 語り手は、師匠の弟子の息子で見習いの正太郎。 ぜひとも、シリーズ化してほしい。2025/10/27
pagrus55
2
★★★2025/10/02
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- Betty Trevor




