出版社内容情報
江戸・明治期の大名人、三遊亭円朝が驚きの推理で謎を解く。文明開化の空のもと、人情味あふれる江戸っ子たちが活躍する落語ミステリ3話。
目 次
明治の地獄とマイナイソース
牡丹灯籠異問
即身仏
【目次】
内容説明
「怪談牡丹灯籠」など多くの傑作を生んだ名人・三遊亭円朝が、数々の謎を鮮やかに解決!
著者等紹介
愛川晶[アイカワアキラ]
1957年福島市生まれ。94年『化身』で第5回鮎川哲也賞を受賞。トリッキーな本格ミステリを基調としながら、サイコサスペンス、ユーモアミステリ、人情ミステリと幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
114
落語ミステリの一冊。時は明治。初読み作家さんが描く三遊亭円朝が謎を解き明かす三話の短編集。各話冒頭に落語が少し紹介されていたのも疎い身にはありがたく、落語と謎解きをゆるりと楽しめた。洋食屋で奉公する記憶力抜群の加藤正太郎が円朝の元に持ち込むのは洋食の香りとちょっとした謎。バラバラな幾つもの小さなひっかかりが一つへと導かれる様は、まるでとっ散らかった座布団が円朝によって綺麗に片付けられていくよう。なるほどなぁの謎解きの出来上がりが面白かった。「牡丹灯籠異聞」が印象的。臨場感溢れる落語の語りも味わいたくなる。2025/12/06
buchipanda3
97
落語家円朝を探偵に据えたミステリ連作集。と言っても円朝が事件に踏み込むというより、弟子の息子正太郎が関わった不可解な出来事を師匠に相談をするという形。あとがきを読むとフィクションながらも史実を巧みに盛り込んでいるようで、円朝の人となりや新世紀を迎えた明治の頃の雰囲気がいい感じで伝わってきて愉しく読めた。円朝は洋食好きだったらしく、それが謎解きに繋がったり、怪談話の創作が有名だが本人は幽霊を信じていない。むしろ現実主義的な面が牡丹燈籠にも垣間見られる。そして最初と最後の篇の結び付きに師匠の心持ちを感じた。2025/11/01
ままこ
64
舞台は20世紀の始まり。「怪談牡丹灯籠」などを生んだ大名人・三遊亭円朝が名探偵という設定に興味を持ち読んだ。亡き父親が円朝の愛弟子だった記憶力抜群の正太郎。洋食屋の見習い小僧として働いている彼が遭遇した謎を、洋食通の円朝が見事な洞察力で解決する。当時の時代背景、聞き慣れない言葉などの解釈がいたるところに盛り込まれていている。カランコロンが印象的な「牡丹灯籠」の後半はそんな話だったとは知らなかった。色んな蘊蓄も楽しめる落語を軸にした人情味ある時代ミステリ。2025/11/23
がらくたどん
62
ご感想に惹かれて。エンタメミステリの大ベテランだし落語に材をとったシリーズも多くご執筆の作家さんだが読むのは昭和の八代正蔵師匠をホームズに見立てた作品以来。今作は高座を退いた後の初代円朝師匠が名探偵!早逝した弟子の忘れ形見で今は洋食屋の見習い小僧正太郎が持ち込む厄介事以上犯罪未満の謎を理路整然と「開いて」みせる。大名跡であり新作落語作家であった円朝の芸を受け継ぐ高弟の蘊蓄で円朝噺の聴き処や御一新後の世相もたっぷり味わいつつ、彼の見かけや思い込みに惑わされない冷徹な観察眼を堪能できるって寸法。楽しかった♪ 2025/12/19
rosetta
31
★★★✮☆三遊亭円朝が1900年に死なずに生きていたら、という作者の愛情から書かれたのかと思われる、落語とミステリーをミックスさせるお得意の噺。神楽坂の洋食屋の小僧正太郎は実は十三年前に死んだ円朝の弟子ぽこ太の息子。洋食を教えるために向かった四ッ谷の屋敷の主人は三遊亭円朝だった。奇縁から次々に事件に巻き込まれる正太郎だが円朝の推理で謎が開かれる。明治の空気感も程よく感じられ、色々新しい知識を仕入れることもできて嬉しい読書。落語好きでミステリー好き、神楽坂で長年働く自分にはご褒美のような本。2025/10/28
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