出版社内容情報
言葉は伝染する、ウイルス以上に――
シリアの難民キャンプで謎の感染症が発生。バイオテロが疑われる中、キャンプを訪れていた同僚クイナが消えた。ビューログに残された「ノマディア」という謎の一語を手がかりに、外務省直轄の秘密組織「複製課」の面々が、クルディスタン、イスタンブール、ウィーン、スカンジナビアと導かれていく中、恐るべき殺戮計画が像を結び始め――
内容説明
シリアの難民キャンプで未知の感染症が発生。バイオテロが疑われる中、キャンプを訪れていた同僚クイナが消えた。ビューログに残された「ノマディア」という謎の一語を手がかりに、外務省「複製課」の面々がクルディスタン、イスタンブール、ウィーン、スカンジナビアと進むうち、恐るべき殺戮計画が像を結び始め―。外務省直轄の秘密組織「複製課」のエージェントが、人類を二分する陰謀に立ち向かう国際諜報活劇!
著者等紹介
王城夕紀[オウジョウユウキ]
1978年8月、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2014年、第10回C★NOVELS大賞特別賞を受賞した『天盆』(「天の眷族」を改題・中央公論新社刊)で鮮烈なデビューを飾る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PEN-F
36
待ちに待った王城さんのホントに久しぶりの新作。ずっともったいなくて読めなかったけど、ついに手をつけてしまいました。王城さん大好きだからかなり贔屓の目で見てるけど、今のところ今年のマイベスト。次の新作は何年後かな?待ち遠しい。2025/02/04
よっち
36
シリアの難民キャンプで謎の感染症が発生。バイオテロが疑われる中、キャンプを訪れていて消息を絶った同僚クイナの行方を追う物語。ビューログに残された「ノマディア」という謎の一語を手がかりに、クルディスタン、イスタンブール、ウィーン、スカンジナビアと痕跡を追うノスリたち外務省直轄の秘密組織「複製課」の面々。帰属する国が無い南半球の人々が、北半球へ移動して『動民』となっている世界で、できることが規定されている自分に果たして何ができるのかを問われる構図でしたが、想いを繋いでいくことに見出す希望が印象的な物語でした。2024/10/03
ブラフ
15
【図書館】待ちに待った王城夕紀の新刊。いやもう、時間かかる×2^^; 「マレ・サカチ〜」よりはまだ分かりやすいけど、苦手なSFだった。いやまぁ、王城夕紀自身、生物物理系の人なのかな、、、まったく理解が追いつかない。だけどなぜか読んでしまう。王城夕紀の文章にはそんな魅力がある。ただ、苦手なジャンルだけに読むのに時間がかかってしまうんだよなぁ、、、とは言え、今作はサスペンス仕立てだったので「マレ・サカチ〜」よりは大分マシだった^^;2024/10/30
shikada
13
動民(移民+難民)とガーデン(既存の国境と関係ない自治区)が大量発生し、既存の国境を守りたいナショナリストとの対立が激しくなる近未来が舞台。動民を受け入れることを人体の免疫システムになぞらえる語りや、SNS上で特定の意見を代弁する「ソフィスト」が登場するあたりは不思議なリアリティを感じた。ただシナリオのおもしろさは、自分の読解力では説明不足に感じてしまい、よく分からなかった…。2025/03/01
本の蟲
11
1億を超えて常態化している移民や難民、《動民》問題に悩まされ、分断の果てに都市や共同体が国家から独立。虫食い状態で混乱する世界を舞台にした近未来SF。日本国籍を取得した移民で構成された外務省複製課のチームが、難民キャンプで消息を絶ったメンバーを追っていくと…。現在の問題を突き付け、未来へのビジョンを示すSFとしては面白く読めた。ただ軍事スパイ物としての一面からか、欲張って登場させた多数の未来ガジェットに混乱する。変装用の複製技術、ノマディアに関わる録画はともかく、戦闘用アプリとその解説はない方がスマート2024/10/29
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