出版社内容情報
北条、武田、今川による甲相駿三国同盟が成立。氏康がようやく関東平定に集中した矢先に、今川義元急死という報がもたらされる。武田と長尾による川中島の戦いも繰り返される中、勢いを得た長尾景虎がついに関東に乗り込む。小田原城籠城まで追い込まれた存亡の危機を、北条氏は切り抜けられるのか?
氏康の軍配者・小太郎、信玄の軍配者・冬之助、謙信の軍配者・四郎左――足利学校で共に学んだ日から30年、三人が戦場で相見える日がついに訪れた!
軍配者シリーズ、北条早雲シリーズを継ぐ〈北条サーガ〉の佳境。
内容説明
川中島で勢いを得た長尾景虎が、ついに越山。武蔵を逐われ、存亡の危機に陥った北条氏に、打つ手は残されているのか?シリーズ第四弾。
著者等紹介
富樫倫太郎[トガシリンタロウ]
1961年、北海道生まれ。98年に第4回歴史群像大賞を受賞した『修羅の跫』でデビュー。多くの警察小説シリーズで人気を博す。そのほか伝奇小説、時代・歴史小説と、幅広いジャンルで活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
305
長尾景虎(上杉謙信)がひたすら無双しまくる回。ほとんど天災のような予測不可能な思考と行動に、北条家が滅亡しかねないまで追い込まれていく様子はかなりの見せどころなのに、意外とあっさりした描写。勘助の死も、軍配者シリーズを読んでいない読者にはインパクト弱いのでは。冬之助が重要なポジションにおさまりつつあるけれども、軍配者としてはあんまり謙信のもとで腕を振るったとはいえないんだよなぁ…というなんか微妙な想いもある。しかし、この時期の北条がクローズアップされること自体がレアでもあり、諸々をひっくるめても面白い。2024/09/29
ツン
73
戦の天才、上杉謙信。小田原まで攻め込みながら、鶴岡八幡宮を参拝しただけで帰ったという感じの話とかの背景、詳細がわかっておもしろかったです。2024/07/28
まちゃ
56
北条家も氏康から氏政に代替り。小田原城はお散歩コースなので、謙信の小田原城包囲と北条氏の築いた総構えに興味をひかれました。シリーズも佳境。関東支配に生涯を賭けた氏康の物語を最後まで楽しみたい。2024/08/25
ポチ
46
遂に上杉謙信が関東に攻めて来ました。軍神と呼ばれるだけあって強いですね!氏康と信玄の連合軍も中々いいですね。軍配者が皆一線から退き寂しくなりました。まだまだお館として不安の残る氏政、まとめていけるのか!2024/08/21
ren5000
28
タイトル通りの関東騒乱篇だけど、騒乱の主はほぼ長尾景虎でした。見事なまでのしっちゃかめっちゃか具合で氏康の活躍はほぼなし笑。やっぱり景虎、信玄と比べると華がないのかな。だからか北条視点から見たこのお話は新鮮で面白い。2024/10/31