１００％合法だが、健康によくない商品の売り方―多国籍タバコ企業の弁護士、世界を行く

クネルマン，ジョシュア【著】〈Ｋｎｅｌｍａｎ，Ｊｏｓｈｕａ〉/田口 未和【訳】

中央公論新社（2024/06発売）

• サイズ 46判／ページ数 320p／高さ 20cm
• 商品コード 9784120057939
• NDC分類 589.8
• Cコード C0030

出版社内容情報

タバコ産業は依然繁栄している。この激しい攻撃にもかかわらず――。多国籍タバコ企業の社内弁護士の魅力的な語り口によって明らかになる、タバコをめぐるビジネスのパラドックスに満ちたその内幕。主人公の在籍した企業は、ＪＴ（日本たばこ産業）が買収！　イギリス、アイルランド、スペイン、カザフスタン、スイス……と世界各国事情も満載。

内容説明

押し寄せる嫌悪と攻撃の大波にもかかわらず、タバコ産業が繁栄しているのはなぜか？ロンドン、スペイン、カザフスタン、スイス、アメリカ…。“海賊船”に乗り込んだ主人公が体験するパラドックスの数々。日本たばこ産業（ＪＴ）のアッと驚く登場にも注目！

目次

一連の面接
公衆衛生局医務長官の警告
北アイルランド工場
火をもてあそぶ
ドライブチーム
誓いを立てる
偽のスペイン
海賊タウン
灰のビーチ
グランプリで負ける
カザフスタンで勝つ
スイス・コンフィデンシャル
もっと大きな魚
アメリカン・スピリット
期待はするな
公の場に隠された広告

著者等紹介

クネルマン，ジョシュア［クネルマン，ジョシュア］ ［Ｋｎｅｌｍａｎ，Ｊｏｓｈｕａ］
調査報道ジャーナリストで編集者。『Ｔｈｅ　Ｗａｌｒｕｓ』誌の創刊メンバー。デビュー作の犯罪ノンフィクション『Ｈｏｔ　Ａｒｔ』はベストセラーとなり、カナダでアーサー・エリス賞とエドナ・シュテブラー賞を受賞。カナダ、アメリカ、韓国で出版され、『Ｖａｎｉｔｙ　Ｆａｉｒ』『Ｐｌａｙｂｏｙ』『Ｄｅｔａｉｌｓ』などの雑誌でも紹介された。トロント在住

田口未和［タグチミワ］
上智大学外国語学部卒。新聞社勤務を経て翻訳業に就く（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[於千代]

多国籍タバコ企業の社内弁護士の視点から、タバコ業界の裏側や各国によるタバコの扱いの違いを描き出す。邦題は、作中で語られる「タバコのパラドックス」に由来すると思われる。タバコは合法でありながら、健康に有害と喧伝され攻撃される一方で、税収や販売のコントロールという側面から各国政府によって販売が許可されているという矛盾であるが、これを矛盾と考えたことはなかったため、新しい視点だった。

2025/03/06

[煎茶]

時間がなかったので後半の気になるところだけ読んだ(JTあたり)。禁煙マークはあちこちに"無料"で存在する喫煙広告だ、というのはいかにもイギリス人らしい皮肉だ。アメリカ南部ではまだ奴隷解放という法が知れ渡っていない(＝高級役員は白人で、低級労働者は白人以外だ、と南部での経験を語っている)など、着眼点がなかなか面白い。いつか腰を据えて読みたい。

2024/09/12

[takao]

ふむ

2024/12/27

[Masaki Sato]

JTに買収されたUKのたばこ会社の社内弁護士をモデルにしたノンフィクション。グローバルなたばこビジネスの実態が見えてくる興味深い一冊

2024/07/22