出版社内容情報
旧華族の細川家に生まれ、母方の近衞家の養子に。学習院大学卒業後、2年間の英国留学を経て、日本赤十字社入社。日本赤十字社社長、また、アジア人として初めて国際赤十字・赤新月社連盟会長も務めた。本書では、幼い頃の記憶、青年期に受けた薫陶を胸に、武力紛争や自然災害などの危機の現場に半世紀あまり立ち続け、ぶれない人道主義を貫いた「赤十字人」の歩みを語る。『読売新聞』好評連載「時代の証言者」(聞き手・構成/沖村豪)に大幅加筆し、書籍化。
【目次より】
はじめに デュナンと私
●第1章 生い立ち
【華族の暮らし】
東京の熊本村/文武両道の藤孝、忠興/美術の殿様/文麿と戦争/敗戦と細川家
【素養を育む】
戦後の鎌倉、横須賀/ガラシャのこと/目白台とのご縁
【世界に雄飛】
ロンドン留学/貧乏暮らしと緒方貞子さん/国際赤十字と出会う
●第2章 日赤に入社
【駆け出しの頃】
日赤誕生の歴史/職場での薫陶/若気の至り
【近衞家を守る】
養子入り/千代子の悲しみ/俘虜郵便
【婚約、結婚、新婚生活】
三笠宮家第一女子と婚約/ご成婚事業で海外視察/バロン薩摩/装束にこだわり
【甯子とともに】
占領下の沖縄へ/60年代の国際交流
●第3章 戦後の人道支援
【現場を知る】
インド大陸を行く/好評だった救急車/アフガニスタン王室のお迎え/劣悪な環境と格闘
【インドシナ危機】
難民キャンプの運営/虐殺後のプノンペン/ベトナムの結合双生児
【先の大戦の清算】
在日朝鮮人の帰還/サハリン棄民/台湾人元日本兵/一つの中国
●第4章 赤十字運動を牽引
【政治と向きあう】
湾岸危機/ペルー人質事件/日朝のパイプ/実現した里帰り
日本人行方不明者/北朝鮮の人道支援
【日赤をより強く】
海外たすけあい誕生/看護大学の開設/森英恵さんの慧眼
阪神・淡路大震災の教訓/美智子皇后とダイアナ妃
【連盟会長就任】
会長選に出馬/役立った兄の選挙/新たな標章めぐり紛糾/パレスチナの対立
【東日本大震災】
被災地に立つ理由/職員への感謝/義援金配分で批判/海外から1000億円
【連盟会長2期目】
苦しんだ再選/ボランティア憲章/小さな国に光/Red Crosserの絆
おわりに 身を賭した道
内容説明
旧華族の家に生まれ、「中立」を胸に、身を賭して人助けの道を歩んだ「赤十字人」の軌跡。
目次
第1章 生い立ち(華族の暮らし;素養を育む;世界に雄飛)
第2章 日赤に入社(駆け出しの頃;近衞家を守る;婚約、結婚、新婚生活;ネイ子とともに)
第3章 戦後の人道支援(現場を知る;インドシナ危機;先の大戦の清算)
第4章 赤十字運動を牽引(政治と向きあう;日赤をより強く;連盟会長就任;東日本大震災;連盟会長2期目)
著者等紹介
近衞忠輝[コノエタダテル]
1939年東京生まれ。学習院大学卒業後、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに2年間留学。1964年日本赤十字社入社。2005~2019年日本赤十字社社長。2009~2017年国際赤十字・赤新月社連盟会長を兼務。2022年、長年にわたる人道支援活動の功績が国際的に認められ、個人に贈られる国際赤十字・赤新月運動における最高位の褒賞アンリー・デュナン記章受章。日本赤十字社名誉社長。近衞家31代当主
沖村豪[オキムラタケシ]
1967年栃木県生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。90年にプラントエンジニアリング大手日揮入社。93年に読売新聞東京本社入社。横浜支局、社会部、東北総局、西部本社社会部、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員研究員を経て、2014年から東京本社社会部編集委員。皇室にかかわるテーマを中心に取材執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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