出版社内容情報
「裏の本音で着地点を見る」政治の安定とは。
「かたちだけの強行採決」に見る国会運営の真髄とは。
田中角栄の面接を受け、医師から国会議員へ。
中曽根康弘の指導を受け、のちYKK(山崎拓、加藤紘一、小泉純一郎)を支えた男が見た橋本行革、加藤の乱、小泉政権、そして2度の政権交代。それは自民党的保守政治の終焉だった。
(編集協力 中澤雄大)
内容説明
「私は政治家である前に医者だった」科学者の目で見たものを、饒舌すぎるくらいの饒舌で語り倒す!派閥の生態、省庁との駆け引き、地元の利益と国の富の増やし方、政治家として信念を貫く方法―。
目次
第1章 医師から政治家へ
第2章 地元の利益と国家の利益
第3章 党・省・団体との駆け引き
第4章 与党と野党
第5章 知識と権限
第6章 橋本行革
第7章 YKKの内実
第8章 民主党政権と国民新党
第9章 国民新党の分裂と解体
第10章 政治家引退
著者等紹介
伊藤隆[イトウタカシ]
東京大学名誉教授・政策研究大学院大学名誉教授。1932年東京生まれ。東京大学文学部国史科卒、同大学院人文科学研究科国史専攻修士課程修了。2024年8月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フンフン
7
メチャ面白い! ここまで暴露していいのか、と思うぐらい政治の裏側が描かれている。日本をダメにした第1の悪法は土地基本法だった。確かに目に余る土地投機によるバブルは是正されなくてはいけなかったが、極端に規制したのでバブル崩壊により土地の担保価値は二束三文となり金融機関の貸しはがしが横行し優良企業が軒並み倒産した。それから大店法。これはアメリカが大規模店舗を日本に開くために規制緩和を強く求めたためにできたのだが、結局アメリカの店舗ではなくイオンがのさばって地方が沈む結果になった。それとライフワークの郵政。2025/01/21
みんな本や雑誌が大好き!?
1
自見氏は、まったく知らない政治家。自民党にいて、通産政務次官、郵政大臣なども歴任。小泉解散時に郵政民営化に反対したため刺客候補に敗れたり、国民新党に移ったりと、いろいろとあったようですが、それなりの信念に基づいての政策選択・政党変更だったようです。 共産革命に負けてたまるかという信念で政治家になっただけに、ソ連が崩壊した時、「国会議員を辞めようと思った」こともあったそうです。「もう国会議員をしとっても意味がないと思って」「もう共産主義は攻めてこない。日本が赤化することもないから」と。2025/04/03
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