出版社内容情報
本書には士官や下士官兵が体験した「武蔵」の艦内生活や苛烈だった戦闘の実相が余すところなく描かれている。
投稿者は「正」が八十九名、「続」が百二十六名の合計二百十五名で、中には母親や妻子、兄弟たち三十二名による追悼文も含まれている。一隻の軍艦に関してこれほど多くの人たちの原稿が編まれた手記集は、海外は知らず日本には存在しないだろう。
話題は昭和十九年十月二十四日に生起した対空戦闘、その後のフィリピン方面の陸上戦、輸送船「さんとす丸」の遭難のほかにも、「武蔵」の各分隊と戦闘配置、親と子や兄弟のこと、海軍入隊前の思い出や戦後の生活、「武蔵会」設立の事情などが語られている。中でも特筆すべきは、「武蔵」の沈没地点であるフィリピン・シブヤン海への慰霊の旅を回想した文章である。そこには夫や親を喪った遺族の想いが切々と綴られ、読む人の胸に切々と迫るものがある。
二百十五名が想いの丈を籠めて綴った正続二巻の復刻版『嗚呼 戦艦武蔵』と『続!! 嗚呼 戦艦武蔵』が、「武蔵」戦没者の魂を慰めるとともに、未来永劫に日本人の精神を伝え続けてくれることを願ってやまない。
――軍艦武蔵会顧問 手塚正己(編纂者)
内容説明
戦友会「軍艦武蔵会」が編んだ幻の証言録、『嗚呼 戦艦武蔵』と『続!!嗚呼 戦艦武蔵』を完全復刻。一隻の軍艦に関してこれほど多くの人たちの原稿が編まれた手記集は、日本には存在しない。
目次
嗚呼 戦艦武蔵
続!!嗚呼 戦艦武蔵
著者等紹介
手塚正己[テズカマサミ]
昭和21年12月15日、長野県に生まれ、東京で育つ。日本大学芸術学部映画学科中退、劇映画及びテレビ映画の助監督を務める。岩波映画製作所で初演出後、劇映画やドキュメンタリー映画、テレビ番組の監督・脚本に携わる。平成元年4月、映像制作会社シネマジャパンを設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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