出版社内容情報
58歳の主婦・澄子は、横暴な夫・孝男との生活に苦しんでいた。田舎の狭いコミュニティ、ギスギスした友人グループ、モラハラ夫に従うしかない澄子を変えたのは、離婚して自分らしく生きる元同級生との再会だった。勇気を振り絞って離婚を決意するも、財産分与の難航、経済力の不安、娘夫婦の不和など、困難が山積。澄子は人生を取り戻せるのか?平凡な主婦による不屈の離婚達成物語
内容説明
離婚したい。でも、お金がない―。『老後の資金がありません』の著者が女を奴隷扱いする男たちとの決別を描く、ベテラン主婦のハッピー離婚戦線。
著者等紹介
垣谷美雨[カキヤミウ]
1959年兵庫県生まれ。2005年『竜巻ガール』で小説推理新人賞を受賞し、デビュー。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
552
妻側視点で描かれるモラハラによる50代後半の離婚例。お得意の手法だが、デフォルメや典型で片付けるには題材は複雑かつ多様化してきているし、経済的困難に切り込むわけでもない。敷かれっぱなしな弟や好きか嫌いかだけで結婚を測る長女は理想なのか?男が感じる生理的嫌悪は女より軽い?次女の子供の折檻を夫と舅姑の影響だからと不問にする?改革前の定年親父にも負けない詭弁だ。『代理母』でも感じたが批判対象とやり口が同化していることに著者は自覚がないらしい。自分側の被害者意識しか見ずに99%クズと見なす人間観は建設的ではない。2022/07/08
うっちー
469
男の私には、耳❓の痛いお話でした2022/02/28
kotetsupatapata
438
星★★★☆☆ 久しぶりの垣谷さんの作品。 内容は身につまされる事もあるので、楽しく読めたのですが、ステレオタイプの夫像がさらに随分と誇張されて、しかもことあるごとに「夫死んで欲しい」だなんて、フェミニストだったら喝采を浴びせ、溜飲を思いっきり下げるんだろな~と思ってたら、掲載されていたのが「婦人公論」とあり納得😆 各々意見はあるでしょうが、もし立場が逆で「離婚して~ 嫁早く死んでくれないかな」なんて本が出たら、たちまち大炎上するんでしょうね 「定年オヤジ~」の方がまだ冷静な描写だったかな2022/06/09
まちゃ
412
男の自分には、身につまされる一冊でした。夫婦どちらかが我慢する生活は長続きしないですね。朝夕の挨拶、気づいたら言われる前に実行。これぐらいはしっかりやりたいと思いました。2023/02/06
Karl Heintz Schneider
378
58歳の主婦・澄子がモラハラ夫と離婚に漕ぎつけるまでの 紆余曲折を描いた物語。給料もきちんと入れてくれるし浮気もギャンブルもしない。あんなにいい人はいないと母は言うけれど、それを補って余りある理由があった。久々の垣谷さんらしい小説だった。前作の「代理母、はじめました」がぶっ飛んでいたのでよけいにそう思った。「おじいさんとは、何と厄介な生き物なのだろう。中年女性の8割は離婚を望んでいる。夫には早く死んでほしいと思っている。」男の私には耳の痛い言葉が序盤から出てくる。でもそれが世の女性の本音なのだろうと思う。2022/04/03
-
- 和書
- 歌舞伎事典 (新版)