出版社内容情報
千鶴が夫から逃げるために向かった「さざめきハイツ」には、自分を捨てた母・聖子がいた。他の同居人は、娘に捨てられた彩子と、聖子を「母」と呼び慕う恵真。四人の共同生活は、思わぬ気づきと変化を迎え――。
内容説明
辛かった、哀しかった寂しかった。痛みを理由にするのは楽だった。でも―。すれ違う母と娘の物語。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
996
町田 そのこ、3作目です。本屋大賞受賞後第一作は、不器用で幸薄い母娘たちの壮絶な物語でした。最期は、微かな星を掬えハッピーエンド、千鶴の今後の将来に幸あれ。 https://www.chuko.co.jp/tanko/2021/10/005473.html2021/11/03
さてさて
924
『ひとにはそれぞれ人生があ』る。この作品では、『母さえ、わたしを捨てなかったら。そうしたら』と、自らの人生の苦悩を母親のせいにして生きてきた娘の姿がありました。そして、そんな娘が母親と再会して感じること、”捨てた側”と”捨てられた側”の思いがぶつかり合う先に浮かび上がるのは、それぞれがそれぞれを慕い合う優しい想いに包まれた母親と娘の姿でした。「星を掬う」というこの作品。すれ違ったからこそ見ることのできた美しい星の輝き。星を掬い取るという人の心の機微を感じさせる優しい想いに心を打たれた素晴らしい作品でした。2021/10/23
ろくせい@やまもとかねよし
864
血縁母娘であるが故の利己と利他の混沌が描かれていた。突然実母がいなくなった娘。育児ノイローゼで実母が去った娘。異常な母の過干渉を強制的に受け入れてた娘。非常な出産を母に助けてもらえなかった娘。娘の利己的攻撃は弱者の暴力と喝破。娘を捨てる選択した母。彼らは同じ年頃の血縁はない娘を親身に受け入れる。まるで許されない罪への罰を受けるように。再開した2組の母娘と家族同様の娘5人の心境で綴る。「親でも子どもでもそれぞれの大切な人生」の描写。私がある漫画で知り30年以上大切する言葉と同じ。驚きとともに言い難い感動も。2021/12/17
青乃108号
705
読み始めて知ったがこの類いの話は苦手なんですよ、自分と重なるから。親が子を棄てる話。しかしこの作品では母親が娘を棄てた事には実は深い事情があって、少しずつ事が判明していくにつれ読み手は心を揺さぶられ続ける事になる。物語の構成としてもクライマックスは然るべく用意されており、その場面では必ず誰もが快哉を上げるはずだ。そしてその後、静かに訪れるのは号泣必至のエンディングだ!だから言ったろう、この類いの話は苦手だって。尚、一応弁明させていただくが俺の場合は俺が子を棄てたのではない。逆だ。俺が子に棄てられたのだ。2025/12/29
うっちー
658
辛い小説でした。千鶴の変化が救いでした2022/01/16




