ナチの妻たち―第三帝国のファーストレディー

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ナチの妻たち―第三帝国のファーストレディー

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  • サイズ 46判/ページ数 380p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120053511
  • NDC分類 936
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ゲーリング、ゲッベルス、ヒムラー、ハイドリヒ、ボルマン、ヘス。これらの名は第三帝国における権力や威光の同義語だ。だがおそらく、カーリン、エミー、マクダ、マルガレーテ、リーナ、ゲルダ、イルゼといった名はさほど知られていない。



これらは悪名高き男たちの陰にいた女たちだ。独特な個性が複雑にからみあった彼女たちはヒトラーに魅了され、彼女たちの日常生活はナチのイデオロギーに支配されていた。ナチズムが勃興から衰退に至るまで、この女性たちは愛し、亡くなり、子育てをし、夫婦喧嘩をし、夫人同士で争った。その間ずっと、強大な総統の愛顧を得ようと争った。それなのに、彼女たちはほんの脇役としてしか扱われず、その重要性は無視されてきた。夫の殺人行為には気づいていなかったかのように。壁にかかった絵画は強奪したものだったし、屋敷で働かせていたのは囚人たちだった。食卓にのぼる食べ物は収容所で育てられたものだった。証拠は至るところにあったというのにだ。


 本書はこういった女性たちを初めて詳細に調べ、闘争、権力掌握、凋落、破滅から戦後の否定と誤った思い込みに至るまでの時代を通して、彼女たちの物語を巧みに織りあげた。

内容説明

悪名高き男たちの陰にいた第三帝国のファーストレディーは、これまでほんの脇役としてしか扱われず、その重要性は無視されてきた。彼女たちの闘争、権力掌握から、凋落、破滅、戦後の否定に至るまでを丹念に追ったノンフィクション。

目次

第1部 頂点へ(初期の伴走者たち;逃げた者、囚われた者;結びつく者たち;来る者と去る者;大躍進)
第2部 上流社会(帝国のファーストレディー;南へ;SS妻の会;暴挙)
第3部 遥かなる道(戦争と平和;死傷者たち;切迫した状況下で;袋小路)
第4部 試練(囚人;記憶と忘却;終幕への道)

著者等紹介

ワイリー,ジェイムズ[ワイリー,ジェイムズ] [Wyllie,James]
ケンブリッジ大学で歴史を学んだのち、シナリオライターとして活動を始め、人気の若者向けコメディショー「Atlantis High」の制作などに関わる。Carl Foreman Screenwriting Award受賞

大山晶[オオヤマアキラ]
1961年生まれ。大阪外国語大学外国語学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ

50
内容は「ナチ高官」のマウント的、行動仔細。夫や家族とのとの日常が多い。ヒトラーからの思し召しに他の妻らと嫉妬合戦。そんな、微細、負の日常の海底を泳ぎ続けた時間。時系列記載でないことに戸惑いを覚える方がいて当然。この記録を記した筆者の労力に敬意を表する。日常身辺の記述優先理由は思うに「俎上に上がったどいつも同じ穴の狢・・開けても暮れても己のマウントにいそしむ身上」だったから?画像の国民向けプロパガンダで有名なゲッペルス夫人は人間製造器じゃないけど,ひたすら産む。しかし、乳母、家政婦、掃除婦らがサポートし、2024/04/19

Nat

36
図書館本。ナチの高官の妻たちについて。ナチの高官の夫によって特権を思うままにしていた妻たちが多いが、戦後無罪者になり、資産の保持を許される者もいて、釈然としないものを感じた。ヒムラーの愛人なんて屋根裏に人間椅子をしまっていたのに、何のお咎めもなかった。何だかなという感じ。2023/09/17

uniemo

16
ナチスが権力を掌握し戦後滅亡するまでを幹部の妻を中心に追った第三帝国史。歴史の流れに沿って進んでいて、複数人の女性とナチス幹部について語られているので途中誰の話が分かりにくい部分はありました。戦争中、しかもあのような残虐な史実が進んでいる中でも妻同士のマウンティングがあったり不倫があったりしたのに驚きました。2021/03/26

ハルト

10
読了:◎ ナチの歴史を、ナチの妻たちの立場から見た本。ここでは、ヒトラーはじめナチの高官たちは脇役であり、目線はあくまでもナチのファーストレディたちへと向けられる。人物表がなかったので、誰が誰の妻かわからなくなることもあったけど、読み進むにつれて、それも気にならなくなった。ヒトラーの側近、ヒムラー、ゲーリング、ゲッペルス、ヘス、ボルマン、ハイドリヒなどの妻たちが、どのように歴史の裏側で生きていたのかを知る、よい書物。妻たちのヒトラーへの好意や、夫との愛情と憎しみや虚無と、幸と不幸、光と影とが描かれていた。2020/12/28

100名山

8
以前読んだ「ヒトラーを支持したドイツ国民」に通じるものがあり、戦前戦中戦後ドイツをナチス幹部の夫人から見た通史です。特に戦後「私は何も知らなかった。」「主人は平和のためにたたかった。」「すべて正しかった。」という証言を観た時、果たして当時の日本は、そして今の日本はと検証したくなり、更にそれでは戦勝国はと疑問が涌いてくる。またヒトラーが家族と言う社会単位を重要視していたことが分かりました。しかし夫人たちが贅を尽くした暮らしが搾取強奪の結果であることにだれも思いが至らないところが、いつの時代も同じですね。怖い2021/02/08

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