出版社内容情報
ゲーリング、ゲッベルス、ヒムラー、ハイドリヒ、ボルマン、ヘス。これらの名は第三帝国における権力や威光の同義語だ。だがおそらく、カーリン、エミー、マクダ、マルガレーテ、リーナ、ゲルダ、イルゼといった名はさほど知られていない。
これらは悪名高き男たちの陰にいた女たちだ。独特な個性が複雑にからみあった彼女たちはヒトラーに魅了され、彼女たちの日常生活はナチのイデオロギーに支配されていた。ナチズムが勃興から衰退に至るまで、この女性たちは愛し、亡くなり、子育てをし、夫婦喧嘩をし、夫人同士で争った。その間ずっと、強大な総統の愛顧を得ようと争った。それなのに、彼女たちはほんの脇役としてしか扱われず、その重要性は無視されてきた。夫の殺人行為には気づいていなかったかのように。壁にかかった絵画は強奪したものだったし、屋敷で働かせていたのは囚人たちだった。食卓にのぼる食べ物は収容所で育てられたものだった。証拠は至るところにあったというのにだ。
本書はこういった女性たちを初めて詳細に調べ、闘争、権力掌握、凋落、破滅から戦後の否定と誤った思い込みに至るまでの時代を通して、彼女たちの物語を巧みに織りあげた。
内容説明
悪名高き男たちの陰にいた第三帝国のファーストレディーは、これまでほんの脇役としてしか扱われず、その重要性は無視されてきた。彼女たちの闘争、権力掌握から、凋落、破滅、戦後の否定に至るまでを丹念に追ったノンフィクション。
目次
第1部 頂点へ(初期の伴走者たち;逃げた者、囚われた者;結びつく者たち;来る者と去る者;大躍進)
第2部 上流社会(帝国のファーストレディー;南へ;SS妻の会;暴挙)
第3部 遥かなる道(戦争と平和;死傷者たち;切迫した状況下で;袋小路)
第4部 試練(囚人;記憶と忘却;終幕への道)
著者等紹介
ワイリー,ジェイムズ[ワイリー,ジェイムズ] [Wyllie,James]
ケンブリッジ大学で歴史を学んだのち、シナリオライターとして活動を始め、人気の若者向けコメディショー「Atlantis High」の制作などに関わる。Carl Foreman Screenwriting Award受賞
大山晶[オオヤマアキラ]
1961年生まれ。大阪外国語大学外国語学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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